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2007年2月10日 (土)

投資信託「運用レポート」の怪

日本株式のインデックスファンド等の運用レポートを見ていると、何故かインデックスファンドの方が、ベンチマークであるTOPIX等より明らかにパフォーマンスが良いことがあります。

「インデックスファンドなのにベンチマークよりもリターンが良いなんて、なんてすばらしいファンドなのだろう。」

なんて思ってはいけません。種明かしは「インデックスファンドのリターンはその構成株式の配当金の効果が運用成果に反映されているのに、配当除きのベンチマークと比較しているから」です。

例えて言えば、A君とB君が同じ国語と算数の試験を受けて、先生が採点結果を知らせるときに、A君の結果を不当に良く見せるために、A君は国語と算数の点数の合計を、B君は算数の点数をわざと除いて国語の点数だけを知らせるようなものです。

実際、インデックスファンドはアクティブリスクを可能な限り排除し、いかにベンチマークと同じ資産構成で100%に近い連動率を達成するかが優秀なファンドの条件なのですから、通常、道理がわかる人ならば、

「ベンチマークより明らかによいパフォーマンスである。」

⇒インデックスファンドなのに不当にアクティブリスクを取っている。

⇒インデックスファンドとしては落第ファンドだ。

というふうに誤解してしまいかねません。したがって、上記のように、わざと異なる条件でファンドとベンチマークを比較して、インデックスファンドのパフォーマンスをよく見せようとする投資信託会社は、なんと間抜けなことをしているのかということになります。

ここまでは、単なる笑い話として済ますことができるかもしれませんが、これをアクティブファンドでやっている会社もあります。アクティブファンドの場合は、このような表示方法は一種の詐欺と言えるのではないかと思います。なぜならば、アクティブファンドの場合は、アクティブリスクを取って、ベンチマークを上回るパフォーマンスを目指すファンドだからです。すなわち、実際は配当込みのベンチマークと比べたら大したパフォーマンスでもないのに、わざと配当除きのベンチマークと比較して、当該ファンドの運用者がベンチマークを大きく上回るアクティブαを生み出す運用能力があるかのごとく誤解させる意図があるものと思われます。

このようなアクティブファンドの運用会社の詐欺的表示にだまされないために、ベンチマークとの比較表示を見つけたら、そのベンチマークがファンドのベンチマークとして適切なものとなっているかどうかをチェックされることをお勧めします。

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