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2007年3月11日 (日)

バリュー株優位

「勝率XX%でX億円」といったような本ではなく、株式投資に関するしっかりとした本を読みこなしていくと、どうも世界的に株式市場の長期パフォーマンスには下記のような傾向があるようだとわかります。

大型株よりも小型株の方がパフォーマンスがよい。

グロース株よりもバリュー株の方がパフォーマンスがよい。

低配当株よりも高配当株の方がパフォーマンスがよい。

上記の傾向はあくまでも、長期のパフォーマンスの話です。例えば、グロース株の方がバリュー株よりパフォーマンスがよい年も当然のことながら結構あります。でも累積パフォーマンスを比較すると、世界のたいていの市場で、バリュー株のほうが圧倒的にリターンが良いのです。

(興味がある方は、その筋の書籍を当ってみてください。)

現代金融理論では、リスクとは一般にボラティリティのことを示すので、ボラティリティの大きい小型株の期待リターンが大型株のそれより高いというのは、理論上も筋が通っています。

しかしながら、一般にグロース株はバリュー株よりも圧倒的にボラティリティが大きく(例えばUSのNasdaq市場をイメージしていただけるとボラティリティの大きさが容易にイメージできると思います)、理論的にはボラティリティが大きければ期待リターンが高いはずなのに、過去の世界中の株式市場で超長期にわたってバリュー株の方がリターンが高かったという動かしがたい統計事実があります。

「高リスク高リターン」「低リスク低リターン」であるべき理論世界にいる学者にとっては非常に困った事態であり、いろんな理論的説明が試みられていますが、このような現象についてコンセンサスの取れた学術的結論はまだ得られていないものと思われます。

(例えば、「リスク=ボラティリティではない。」とか行動ファイナンスの観点からのアノマリーとしての説明だとかいろんな説明が有り得ます。)

ここで、学問を究める立場ではなく、投資によりフィナンシャルフリーダムを効率的に達成しようとする立場で考えると、以下のようなスタンスに立つことができます。

それは、世界中の学者が考えても誰もが納得できる理論で説明しきれない現象の論理的正解を求めるよりも、とりあえず過去の世界中の資本主義市場において継続的に起こり続けている現象は将来も起こり続ける蓋然性が高いと考え、その方向にポートフォリオをいくぶんでも傾けることによって超過リターンをねらってしまおうというスタンスです。

例えば、以下のようなグラフをご覧ください。

http://finance.yahoo.com/charts#chart2:symbol=qfvox;range=20020310,20070309;compare=efa;indicator=dividend+volume;charttype=line;crosshair=on;logscale=on;source=undefined

米国証券会社で買えるQFVOXというUS除く世界バリュー株ファンドと、US除く世界株ETFのEFAを比較しています。

少なくとも過去はバリュー株であるQFVOXがEFAを大きく上回っています。ただし、残念ながらQFVOXの信託報酬は非常に高いので、もしかするとその要因により、将来は過去とは違った結果となってしまうかもしれません。

現在はUS市場のETFもどんどん充実しており、昔は世界のバリュー株ポートフォリオを構築しようとするとQFVOXのようなファンドの中から選ぶしかなかったのですが、今はETFでも世界バリュー株に投資できます。

下記をご覧ください。

http://finance.yahoo.com/charts#chart2:symbol=efv;range=20050805,20070309;compare=efa;indicator=dividend+volume;charttype=line;crosshair=on;logscale=on;source=undefined

世界バリュー株にベットしたければ、EFAを購入するかわりに上記のようなEFV(iShares MSCI EAFE Value Index)というETFを買うのも良い方法だと思います。(信託報酬は0.40%と低廉な水準に抑えられています。)

EFVのモーニングスターリンクは下記をご利用ください。

http://quicktake.morningstar.com/etfnet/Snapshot.aspx?Country=USA&Symbol=EFV&fdtab=snapshot

金融の世界も、他の世界と同じく、すべてが解明されているわけではなく、また完全に効率的な世界でもないかもしれないことがわかります。

なので、金融市場をどこまで効率的市場と思って付き合い、どこから非効率的な市場と思ってポジションを取るかによって、将来の結果は良い方にも悪い方にも大きく変わり得ます。本当に難しく、また面白い世界です。

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コメント

VMaxさんこんにちは。長期パフォーマンスの考え方、完全に賛同します。私はこの投資方法を実践しています。年によって異なりますが、年15~50%程度の利益を上げています。私もブログ始めましたので一度ご覧いただければ幸いです。これからもよろしく。

投稿: 楽しい株式案内人 | 2007年3月11日 (日) 17時54分

楽しい株式案内人様、
コメントありがとうございます。
同じような考え方で投資され、過去長期にわたって良い成果を出し続けられているとのことで非常に喜ばしく思います。また同じようにブログを書かれているということでお仲間が発見できたようでとてもうれしく思います。
ブログを拝見させていただき、また当方ブログからリンクを張らせていただこうと思います。
今後とも、よろしくお願いします。

投稿: VMax | 2007年3月11日 (日) 19時52分

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