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2007年3月24日 (土)

バリュー株優位(その3)

「バリュー株優位」というタイトルで世界株に投資する時のバリュー株投資ビークル(ETF)を紹介しましたが、ここでこのような投資行動の元となる統計的な背景をご紹介するのにふさわしい資料がありましたので、今回はそれをご紹介しようと思います。

下記リンクHPのレポート(pdf)をご覧ください。

http://www.dir.co.jp/consulting/report/pension/pension-mngt/05110101pension-mng.html

このレポートを要約しますと以下の通りです。

・グロース株に対するバリュー株優位は、大型株に対する小型株優位に比較するとよりはっきりした現象であること

・バリュー株優位は世界中の株式市場で確認できる普遍的現象であること

・バリュー株はグロース株やブレンドポートフォリオと比較して、ただリターンが高いだけではなく、ボラティリティも小さいケースが多い(すなわち、より低リスク高リターンな特性である)ことも重要なメリット

・それでも1年単位の運用期間で見ればグロース株の方がバリュー株よりもパフォーマンス優位である年も多く、短期の運用ではバリュー株投資が報われる可能性は丁半ばくちとあまり変わりがなさそう(特にアメリカ市場の場合)

このレポートでは、たとえ10~20年の運用でバリュー株が優位であったとしても、企業年金等の機関投資家は単年度決算であることが通常であるため、バリュー株投資へ運用スタイルを傾けることが一般的には難しいことにも触れられています。

これを私が意訳しますと、機関投資家はしょせんサラリーマンであって企業の1年決算での評価を免れることができないため、長期のバリュー株効果は重々承知はしていても、バリュー株に運用ポートフォリオを傾けて、運悪くグロース株の年がやってきてしまった場合、ベンチマークに運用結果が劣ってしまい、低評価や左遷、クビ等が待っている可能性が高いため、10年20年後の通算の成果を重視したポートフォリオを構築することが非常に困難である、ということです。

このようなところにもバリュー株効果が何十年も継続している理由の1つがあったのですね。

我々が自身の資産運用を行うときには、上司や会社に単年度結果で投資運用の成果をあれこれ評価されることは当然のことながらありません。したがって、短期的な運不運に左右されることなく、10年20年単位の運用でより大きな成果が得られる可能性の高い運用ポートフォリオにベットすることが可能です。これは機関投資家に対して個人投資家が非常に有利である点の1つです。

この個人投資家の優位性をぜひフルに生かしたいものです。

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