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2007年5月 3日 (木)

娘に贈る12の言葉

ジム・ロジャースの「人生と投資で成功するために-娘に贈る12の言葉」という本を読みました。

稀代の投資家と呼ぶべきか、投機家と呼ぶべきか、定義は難しいですが、あのジョージ・ソロスと一緒にクォンタムファンド(ヘッジファンド)を運営し、破格のリターンを生み出したヘッジファンドの世界の伝説の1人です。この筆者が、遅くに授かった幼い娘に向けて、投資と人生をダブらせながらその貴重なエッセンスを語ります。

まず最初に、授かった幼い子に対する愛情に溢れている本です。私も子供を授かったときの気持ちを思い出しました。

次に、稀代の投資家らしく、重要な投資の本質を端的に表現している本です。私も読んで見て、やはり耳が痛い部分がありました。(他人の情報を鵜呑みにすることなく、自分自身で納得できるまで調べること等、これが重要だとわかっていてもなかなか徹底することは難しいものです。)

3番目に、娘に向けて、そして読者である投資家に向けて、自分が得たもの(お金等ではなく考え方)を分け与えたいという気持ちに溢れています。私も、ジム・ロジャースの知見と英知に比べると、足元にも及ばないとてつもなくレベルの低いものではあっても、「もし投資を始めたときに、今腑に落ちているものがはじめから自分にあれば、こんな回り道はしなかったのに。また後に続く人にはこんな回り道をして欲しくない。」といった気持ちは押さえようも無く沸いてきますので、筆者の上のような思いはこの本を読んでいてもひしひしと感じ、共感します。

でも、おそらく私を含め、ほとんどすべての人は貴重な英知を自分のものにするには、様々な回り道と多大な時間のロスが必要で、それが自分の腹に落とすための必要経費なのではないかと思います。それが知っていることと、わかることの違いだと思います。これはおそらく投資に限らず、人生全てに言えることではないかという気がします。たぶん、その多大なロスや回り道自体が、実際は人生の大きな醍醐味なのでしょう。

この筆者は、投資での回り道はたぶんほとんどなさそうですが、さんざん時間をかけて年を取ってはじめて、いままで否定していた子を持つ意味と価値を腹に落としたことが、この本を読むとはっきりわかります。

そんなことを考えさせてくれる本でした。投資の本で心を揺さぶられることはそうそうありません。まちがいなく二重丸で、お勧めだと思います。

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