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2007年5月16日 (水)

個人向け国債の不振(その2)

先日、個人向け国債の販売が不振であるらしいことについて、当ブログで取り上げてその原因を考えて見たのですが、その後、以下のブログを読んで、それまで腑に落ちなかった部分が氷解しました。

http://practicalinvest.seesaa.net/article/41749117.html

銀行での個人向け国債の不振の理由で、キャンペーン金利による短期定期預金へのシフトという記事内容にずっとひっかかっていたのですが、種明かしは「抱き合わせ販売」のようです。

そう言われて見れば、もうずいぶん前から、短期定期預金(短期割り増し金利付)+投資信託or仕組預金の抱き合わせ販売を、銀行はこぞってやってましたね。

新聞の広告等で見て、「こんなのだれがひっかかるのだろう?」と思っていましたが、ところがどっこい、個人向け国債が大打撃を受けるほど、この手の販売が成功しているとは!

お客の程度が低いのか、銀行の手口が巧妙なのか、果たしてどちらなのかはわかりませんが、この手の販売が個人向け国債が売れなくなるほど蔓延っているという推定は、状況証拠からしてどうも正しそうですね。

この場合は、銀行は企業貸付という本業をやっているのではなく、実質投資信託等の販売手数料割引販促キャンペーンというフィービジネスをやっているだけになります。そして、いくら短期の高金利の預金を集めてこようと、確実に販売手数料と信託報酬の販売会社取り分で儲かるので、企業貸付案件の想定などする必要はなく、無限に集めて最悪預金部分は現ナマで寝かせておいても全然問題ないわけです。

記事から、こんな簡単な銀行の構造も見抜けなかったとは。我ながら情けない。しかし、腑に落ちなかったところに合点がいき、とてもすっきりしました。

もし、銀行から抱き合わせ販売の提案があった場合は、その投資信託やそれに類する代替商品が、ネット証券でノーロード等で販売していないかどうか、またそもそも、そのような投資信託等が自分にとって必要なのだろうかと自問してみる必要があります。

それにしても、銀行は着実に昔の証券会社の道をそっくりそのまま歩んでいるように見えますね。しかも手口が数段低レベルです。例えば、

・金利10%ただし適用は1ヶ月のみ、その後普通金利で1年解約不能といった外貨預金(しかも往復2~4円の為替手数料付)

・短期限定高金利預金と投資信託等の抱き合わせ販売

・解約不能な仕組(デリバティブ)預金

銀行でも、いずれ過去の証券会社のワラントやリンク債、デュアル債といったような手の込んだ手口に発展していくのでしょうか?それとも、このまま、上記のような比較的初歩的な手口でお客を引っ掛け続けていくのでしょうか?

また、まだ聞こえてきませんが、いずれ郵便局もフィービジネスのノルマ達成のために、こういった方向にビジネスを傾斜させてくるかもしれません。一億総自己責任時代がやってきそうです。自分のお金を守れるのは自分だけです。銀行等に不利な商品を買わされないためにも、マネーリテラシーを向上させていく必要があると思います。

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