資源株関連ビークルの検討
最近、資源株関連ビークルを調べています。
これは、どちらかというとインデックス派としてのポートフォリオ分散アプローチの観点から、検討しています。
また、上記と矛盾するようですが、かなり個人の相場観が入っています。すなわち、BRIC'sをはじめとする新興国の将来の発展に対して、個人的に肯定的なスタンスを持っているので、石油やメタルといった資源関連株についてもロングしたい気になっています。将来、新興国の経済活動が活発になればなるほど、こういった資源の需要と希少性が高まり、この関連ビジネスをしている世界企業が栄えるのではないかと考えているわけです。
ETFでは、USマーケットのビークルでは、例えばVanguardならVDEやVAWといったビークルになり、すでに個人的にはこういったビークルは少々保有しているのですが、この分野でUS以外のエリアのビークルがなかなかありません。
この分野でUS除く世界株ビークルはないかと思っていたら、灯台下暗し。WisdomTreeが出しているではありませんか。
http://www.wisdomtreeindexes.com/index-details.asp?indexid=57#history
http://www.wisdomtreeindexes.com/index-details.asp?indexid=61#history
上記はそれぞれ、DBN(WisdomTree International Basic Materials Sector Fund)、DKA(WisdomTree International Energy Sector Fund)のベンチマークのバックテストグラフです。
これだけでは、US除く世界資源株セクターの高配当戦略自体が有効に機能しているかどうか不明ですが、US除く世界資源株セクターに投資するETFビークル自体が今のところ他に見つからないので、とりあえず候補として考えています。
そうはいっても、とてつもなく割高な投資対象に乗るのも、バリュー派としてはなかなか許容できません。そこで上のサイトをたどると、予想PERの数値が見つかりました。DBNのベンチマークの予想PERは13.13だそうです。絶対値としては割高ではないと言えそうです。また、USのBasic MaterialセクターのS&Pベンチマークを見ると、指数的にかなり上がってはいるにもかかわらず、PERはそれほど割高な値ではなさそうです。
http://www.ssgafunds.com/etf/fund/etf_detail_XME.jsp?tab=1#performance
上記はXMEのベンチマークであるS&Pインデックス(S&P Metals & Mining Select Industry(TM) Index)の情報ですが、PERは15.58であることがわかります。資源株としては歴史的には割安ではないのかもしれませんが、EPS成長率も過去3年平均で15.98%あったようなので、過去3年の間にとてつもなくPERが上がったわけでもなさそうです。
他方、上のDKAのベンチマークのサイトをたどると、予想PERは12.72のようです。USセクターのVDEのポートフォリオのPERを見ても、10から15程度の銘柄が多く、過熱感はあまり感じられません。
http://quicktake.morningstar.com/etfnet/Holdings.aspx?Country=&Symbol=VDE&fdtab=portfolio
一方で、このセクターで、US除く世界株ビークルをポートフォリオに加えることの分散効果の度合いも、今のところ判明していません。もしかするとUS資源株ETFで十分という結論もあるかと思います。
また、本質的に資源株と相関が高そうな、資源国のロシア、ブラジル、オーストラリア、カナダといった国々にかなり投資している場合は、これら資源株ビークルをさらに追加で保有するのは、リスク分散の観点からあまりよろしくないかもしれません。個人的には、これらの国々にあまり多く投資していないということもあり、資源株ビークルについて結構積極的に考えています。
いずれにせよ、特に今すぐ購入する資金も予定もないので、じっくり調べて、納得した上で購入する形にしたいと思っています。
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コメント
>予想PERは12.72のようです。
>USセクターのVDEのポートフォリオの
>PERを見ても、10から15程度の銘柄が多く、
>過熱感はあまり感じられませ
シクリカルな銘柄を単純にPERで判断すると
死を見ることになります。ガチで。
あと、BP単発でポートフォリオ組み込み
などの手もあります。
単独のETFで世界の単一セクターに投資する
場合は
http://etf.stock-encyclopedia.com/category/global-etfs.html
で探すと手間が省けます。世界エネルギーセクターETFならIXCでも手間が無いかもしれません。一個のETFなら、リバランス時の売買コストも下げられる計算です。
投稿: 名無しさん@お金いっぱい | 2007年6月12日 (火) 00時07分
名無しさん、いつもお世話になります。
>シクリカルな銘柄を単純にPERで判断すると
>死を見ることになります。ガチで。
エネルギー銘柄(主に石油関係)については、もともと100%個人的な相場感で持っていまして、もともとがあまりほめられた態度ではありません。ということで、PER数値は、あまりにクレイジーな水準なら追加投資は止めようかという判断のために利用しています。(消極的利用)
IXCは、当方の選択からもれていました。良さそうなETFですね。
ありがとうございます。提示いただいたサイトも見て検討してみます。
投稿: VMax | 2007年6月12日 (火) 07時08分