ナスダック
US市場を見ていると、ここのところ、Nasdaqが強いような気がするなあと思って、グラフにしてみると、気のせいではなさそうですね。
直近1ヶ月で見ると、NasdaqがS&P500やDOWを明確に上回っています。
これが、直近3ヶ月で見ると、
ついこの間までは、DOWが一人勝ちをしていた様子が見て取れます。
たぶんこの間までは、US景気の先行きに悲観して、ごく少数の優良銘柄に買いが集中していたので、DOWが一人勝ちしていて、また、今は逆に米国金利が上がって行きそうなので、成長銘柄であるNasdaqの構成銘柄が買われているのではないかと思います。
市場のセンチメントによって、買われる銘柄がころころ変わるのは、おもしろいところでもあり、また難しいところでもあります。
個別企業の株価もそうですが、国の景気の先行きも1ヶ月や2ヶ月で、本質的に劇的な変化はそうそうないはずですが、市場を動かすのがマーケット参加者の長期の将来予測であって、それをするのが神様ならぬ人間ですので、足元のさざなみのような情報をもって、遠い将来の楽観、悲観といった予測になり、その極端なスタンスの変化が市場の上記のような動きの変化につながっているのだと思います。
短期トレードをやられる方ならば、強きにつき、トレンドにつくといったスタンスは、立派な投資戦略になり得ると思いますが、このブログのスタンスのように10年から30年といった長期投資を行う際は、トレンドにつくのは一般に逆効果だろうと思います。いつも、資産を天井で買うはめになりかねません。
このような長期投資のスタンスであれば、小さなさざなみは完全に無視して、長期方針の通りに機械的に買っていくか、あるいは逆張りの考え方で、今のような相場つきならば、US株を買う資金では直近で一番不振のS&P500を買って行くようなスタンスが、超長期ではやはり功を奏するのではないかと思います。
トレンドにつくなら、トレンドが終わる前に下りる、損きりポイントを設けて、短期トレードに徹するといったことをしないと、確率的にまずいと思います。
でも、心理的に人間は、上がっていく資産に飛び乗りたいものなんですよね。いろいろ痛い目に遭わないと、私を含め凡人にとっては、なかなかこのタイプの欲を御するのは難しいです。中国本土株に飛び乗りたい人が多いわけです。
人間心理は得てしてリターンをわざわざ減らす方向に、自分を突き動かすということを知って、その潜在的マイナス要素が顕在化しないように自らを制御することができるようになると、確実にリターンは向上すると思います。
なので、こういうポイントを知ってか知らずか、最初からこういった人間心理を制御する手段としての機械的なインデックス投資を指向されて、自身の人間心理に振り回されること無く、投資開始から着実に資金を増やして行かれる方は、ある意味天才的だと思います。
敵を知り、己を知れば百戦危うからずといいますが、まず自分を知ることが重要と言うことですね。
以前書いた「欲と恐怖」というブログの続編のような内容になってしまいました。ご興味ある方は、下のリンクも合わせてご覧ください。
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