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2007年7月 2日 (月)

コモディティ投資は必要?

表題の命題については、結論を導き出すのが非常に困難な命題のひとつなのではないかと思います。

個人的にも、過去に何度も考えたことのある命題で、最近、楽天証券を通じて日本でもコモディティETFへの投資が可能となったこともあって、改めてこの命題について蒸し返して考えています。

http://fundstory.blog87.fc2.com/blog-entry-100.html

楽天証券でもし、コモディティETFへの投資をするなら自動的にGSGということになりますね。

米国証券会社を通じて購入するなら、このほかにもDBCというETFがありますし、また、ETNもいくつかあるようです。最近は、コモディティもオイル、メタル、農業品等、カテゴリー別に分かれたETFまで出現しています。

だんだん、コモディティにETF等を用いて投資する方法も、充実してきているということになります。

しかしながら、そもそもコモディティ投資は必要なのか?といった部分が結構難問です。おそらく、これは、個人個人で結論を出すべき問題で普遍的な解などないのだろうと思いますが、ここでは、私個人の暫定的な結論とその思考過程を記すことによって、読まれる方の個別の検討の材料や参考としていただけたらと思います。

私個人は、今までコモディティETF等に投資したことがありません。このブログのスタンスにもあるとおり、株式は資本主義経済の超長期において、インフレに圧勝しつづけており、この点において、株ではなく、コモディティに投資する意義が感じられないからです。

しかしながら、過去のデータから言っても、コモディティに投資資産を分散すれば、とりあえずの分散効果は見込め、リスクは確実に減るだろうことはおそらく間違いありません。精緻な数値分析を行っていないので結論はわかりませんが、おそらくリスクリターンレシオも上がって、投資の効率性も上がるのではと思います。

すなわち、伝統的なインデックス派の思考回路に沿って考えれば、リスク=ボラティリティであって、1リスクに対するリターンの値が向上するなら、ポートフォリオにコモディティを入れるのが理論的には正解かもしれません。

しかしながら、最近のコモディティETFの投資成果を牽引しているのは、主に石油関連商品であることも間違いないと思います。この、コモディティインデックスを引っ張っている石油関連商品の高騰による好影響は、個人的には、既存のポートフォリオの中で既に長い間享受しつづけていたりします。以前ちょっと触れた、FXIの中のPTRなんていう株式銘柄も石油関連銘柄で、間違いなくこういった石油関連銘柄を保有していることにより、石油資源の高騰の好影響は回りまわって自身のポートフォリオのパフォーマンスに大きく好影響を与えているはずです。

なので、コモディティのうち、石油関連商品部分については、個人的に既存のポートフォリオとかぶる部分が多く、コモディティ投資資産を単純に追加すると石油関連の資産が増えすぎてしまい、インデックス派のリスクリターンの向上の観点からいっても、かえってポートフォリオ全体のバランスが悪くなってしまうのではないかと思います。

したがって、個人的なポートフォリオ構成を考え合わせて見ると、インデックス派としてのリスクリターン向上を目指すなら、既存の個人的なポートフォリオとの相関が低そうな、例えば農業品に特化したDBAといったコモディティETFをポートフォリオに加えるのが、論理的に筋道が通っていそうです。

しかしながら、その他の農業品等の歴史的なパフォーマンスは、石油関連と比べると、どうもかなり見劣りします。もしかしたら、新興国群のとてつもない人口増加で、将来、農業品にも火がついたりする可能性があるのかもしれませんが、これも超長期で考えれば、農業品よりも株に投資したほうが、過去の超長期の結果と同様に、将来も高リターンが得られそうな気がします。

純粋理論的に考えれば、ポートフォリオにDBAと言った既存資産と相関の低そうなETFを加えれば、分散効果で対リスクリターンが向上するので、投資元本を超えてレバレッジを高くすれば、以前よりも低リスクで高リターンが得られるなんて結論になりそうですが、ここまで来るとちょっと絵空事理論ぽくなってきます。信用取引の金利コストなんかも入っていませんし、また過去の相関が将来も続く保証もどこにもありません。

堅実な投資スタンスとするために、投資資金を超えた高レバレッジ投資はしないことにしていますので、特に既存ポートフォリオのリスクを低めたいと思わない限りは、DBA等のポートフォリオ追加の経済合理性は、個人的に見出せないことになります。

また、バリュー派の観点からいうと、個人的に農業品が割安なのか割高なのか全く持って見当もつかず、割安なものに投資するという哲学からは、割安割高が判定できないものには投資しないという結論になってしまいます。あっ、これは農業品に限ったことではありませんね。コモディティ一般に言えることだと思います。

毎度毎度、こんな思考で逡巡しながら、結局はコモディティ資産には投資しないまま、今に至っています。これからもしばらくは、個人的にはコモディティETFに投資することはなさそうです。

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