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2007年11月10日 (土)

「知」あれば憂いなし

本日の日経新聞の朝刊の1面に、表題の題名のコラムがありました。

内容は、日本の投資家に対する「投資家は賢くあれ」と啓蒙するような内容で、細かい点はともかくとして、大きな流れとしてはめずらしくよく出来たコラムだと感じました。

このコラムでは、大きく分けて3つの事例が載っていました。

米SECが投資家への啓蒙目的で設置した、「こんなおいしい投資話に投資するとだまされるぞ」というHPの仕掛け

高配当の投資案件の詐欺にだまされる(実際に何度か配当振込みがあって見事に高額を釣られてしまう)日本の高齢者たち

投資教育の現場で「株式は売り買いを繰り返してもうけるもの。長期投資なんて意味があるのですか。」という個人投資家の台詞に絶句する投資教育現場の人

全ての事例が十二分に示唆を与えてくれる事例ですが、個人的には3番目の事例が、心に響きました。どこの国でもいつの時代でもある程度はそうだと思いますが、特に今の日本では、「株式投資はスペキュレーション」「わけのわからない理不尽な理由や材料で、多額の上げ下げがあって、その中で売買して値幅を取るのが株式投資」という、投資ではなく投機の考え方が支配的なのではないかと思います。

しかし、これは一般にゼロサムゲーム(実はマイナスサムゲーム)です。すなわち、このような投資行動をする人々の損益をすべて通算するとコストの分だけベンチマークに対し確実にマイナスになります。この構造は、パチンコや宝くじで財を成そうと努力する行為に、ある意味とても良く似ています。(期待値マイナスの行動を繰り返してプラスアルファを得ようとする行為という意味で)

上の個人投資家の台詞は、多くの人が株式投資を投資ではなく投機と捕らえていることを如実に表現しているのではないかと、私は感じてしまいました。

そのコラムの「ひとこと」には、グレアム氏の

「投機家でなく投資家たれ」

の言葉が載っていました。

どうみても、維持し続けられないように見える年金、医療、介護とそれでもそれを維持し続けようとする有権者と政治。そのいつまでも維持しつづけようとするがために膨らみ続ける矛盾は、結果的に大きな耐え難い経済変動で調整されることになってしまうかもしれません。

これからの日本では特に、このグレアム氏の言葉の意味が腹に落ちる人間かどうかで、経済的な将来が決まってしまいかねないと思ってしまいました。

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投稿: しゅら | 2007年11月13日 (火) 01時01分

しゅらさん、はじめまして。

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では、よろしくお願いいたします。

投稿: VMax | 2007年11月15日 (木) 06時05分

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