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2008年1月

2008年1月31日 (木)

WisdomTreeからGlobal高配当ETF?

WisdomTreeのサイトにこんなページが・・・

http://www.wisdomtree.com/etfs/index-details.asp?indexid=83

このページの文章を読んで見ると、WisdomTreeの既存高配当インデックスである、US、US以外先進国、Emergingの3つのインデックスの高配当上位30%を自動的に引っ張ってきて世界指数を構成するインデックスのようです。

おそらくは、このインデックスをベンチマークとするETFをいずれ出すつもりなのでしょう。

もしこのETFが出れば、これ1本で、高配当に着目した世界バリュー株投資ポートフォリオは完成です。もう、US市場は割安で買い時か、Emerging市場はもう割高になってしまったのかなどと思い悩む必要がなくなります。

確認できてはいませんが、おそらくは他のWisdomTreeのETFと同じく、1年ごとにリバランスするのではと推測しています。激しいバブルで配当利回りの著しく悪化したような国の株式は自動的に除外されていくのが仕組上明らかに見えていますから、ほんと悩み要らずのETFになりそうです。

クレイジーなバブル市場へ自分のお金を置いておくのは避けたいが、自分の手でそのような売買をしようとして、逆に欲と恐怖に振り回されてパフォーマンスを悪化させてしまう等、逆効果を被るリスクを取りたくないと考えるときに、間違いなく最適なETFになると思います。

ぜひ販売して欲しいETFですね。

(追記)

以前も、自身で似たような内容のエントリーを書いていますね。ご参考までにリンクをはっておきます。

http://max999.cocolog-nifty.com/blog/2007/06/post_2519.html

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2008年1月27日 (日)

バフェットの教訓

表題の書籍を読みました。

書籍の中のバフェット氏の言葉で、私が好きな言葉の一つは、

「われわれは市場や金利や景気の一年後について意見を持ったことはない。現在も持っていないし、将来も持つつもりはない。」

です。

当ブログを前から読んで下さっている方にとっては、当方がインデックス投資とバリュー投資をミックスさせた考え方で投資を行っていることは、よくご存知のことだと思います。

ETF等を基本として、割安な投資ビークルで国際分散投資ポートフォリオを構成し、そしてバリュー株ETF等をポートフォリオの主役とし、また、数十年の超長期投資を基本としながら、バリューの観点でクレイジーな高値に買い上げられたと判断する場合は、例外的にポートフォリオから外すという投資行動スタンスを取っています。(とはいっても、外した例は殆どないのですが)

インデックス投資とバリュー投資は相反する考え方と思われるかもしれませんが、両者のスタンスには実は、根源的に共通する考え方があると思います。それは、

「長期においては、全ての投資市場において、その価格は本源的な価値に収束する。」

という信念というか哲学です。このようなスタンスに立って超長期のスパンで考える限り、冒頭のようなバフェット氏の台詞は、バリュー投資家のみならず、インデックス投資家にとっても、至極妥当なものだと思います。

「1年後の市場や金利や景気を予測して、それを当てたところで、数十年後の投資対象の本源的価値には大して影響を及ぼさないのだから、短期指向の投資家群やミスターマーケットに翻弄されて近視眼的に右往左往するような愚かな投資行動を取らない」というのが、長期指向のバリュー投資家とインデックス投資家に、共通して求められる態度だと思います。

私は、投資対象の本源的な価値に比して、価格が割安か割高かを判断可能だと考えて投資対象を選別するのがバリュー投資家で、それは出来ないこととして選別しないのがインデックス投資家という理解をしています。

なので、自分は偉大な投資家とは違って、案件の割高割安を的確に識別することなど、大体において出来ないと思っているので、殆どインデックス投資家のように振る舞っていて、それでもこれはクレイジーに割高だとか、よだれがでそうに割安だと思える等、ごくごく一部の状況やケースに限って例外的にバリュー投資家のように振舞っているわけです。

かなり前に自分の投資行動をこういう具合に整理してから、自身のバリュー投資とインデックス投資の間の葛藤はきれいに消えました。両者は、実は相反するものでも何でもなく、単にバフェット氏の言う、「自らの能力の範囲に留まる」ことで、バリュー寄りであったり、インデックス寄りであったりという、異なる投資態度になるだけの話だと、腑に落としたわけです。

完全なインデックス投資スタンスを目指しても、欲と恐怖に振り回され続ければ、資産を成長させるどころか減らし続けるでしょうし、完全なバリュー投資スタンスの極端な集中投資であっても、バフェット氏のような能力者であれば、破格の成果が出るわけです。大切なのは、「自らの能力の範囲に留まる」、言い換えると「自身を知って、自分の能力を超えたばくちを決してしない」という自己管理能力なのだと思います。

そういう意味で、インデックス投資寄りの自身の投資においても、バフェット氏の台詞には、参考になるところがたくさんあると感じています。

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2008年1月25日 (金)

WisdomTreeがインド株「ETF」を出してくれるそうです。

すばらしいことですね。くわしくは、下記リンク先をご覧ください。

http://401k.sblo.jp/article/9974763.html

何がすばらしいかというと、「ETN」ではなくて「ETF」であることがすばらしいと思います。

バークレーズのETNであるINPは最近、理論価値とはひどくかけ離れたいびつな動きをしており、最近2度も20%かそれ以上のプレミアムがついた後にその大部分が剥げる動きをしています。うっかりすると、馬鹿高い価格でつかんでしまうリスクがあるわけです。

http://max999.cocolog-nifty.com/blog/2007/12/etn_4549.html

ETFであれば、こんな問題は起こらないだろうと思います。元記事によると、INPもいずれETF化するとのことです。早くそうなってもらいたいものです。

このWisdomTreeのインド株ETFはEarnings系のETFとのことです。単なる時価総額比例の指数に投資するETFではないので、良いか悪いかは人により異なるかもしれませんが、その他の単なる時価総額比例のインド株ビークルよりも付加価値がついています。

個人的には、しばらくは利用することはないと思いますが、インド株に投資したくなったら、ぜひ利用を検討したいと思います。

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2008年1月24日 (木)

元本保証相次ぎ外れる

23日の日経新聞朝刊の記事です。

http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20080123AT2C2203I22012008.html

いわゆるデリバティブ内包型の投資信託で、ある一定条件を満たした場合に、高金利と元本の保証が同時に得られるタイプの商品です。通常は、日経平均等の有名な指数の動きにしたがってペイオフが決まる形になっています。

典型的なのが、日経平均といった指定する参照指数が、特定期間中一度も30%等の一定率以上下がらなかった場合に、高金利と償還時の元本償還を保証するタイプだと思います。

たぶん、目を見張る高金利に釣られて買うパターンが多いのではと思います。でもその高金利は、通常、オプションの売りポジションのプレミアムであることが理解できている買い手は一体どれだけいるでしょうか?

上記記事のように、参照する日経平均が期間中一度でも大きく下がってしまうと、償還時の元本保証が外れ、通常はいわゆるプットオプションの売りポジションになって、あろうことか、期間中の日経平均指数の下げの損失だけをまるまる引き受けなければならなくなります。(指数の上げの利益はもらえないのに!)

見かけ上の高金利は、このような不利な状況になって大きな損失を出す可能性を引き受ける対価(オプション料)なのです。

しかし、この手の商品が出回りだすと、その後決まって日経平均が大きく下落して元本保証が外れるプライスにヒットしてしまうことが多いように思うのですが、気のせいでしょうか。

否、たぶん、直近の何年もの間、非常に日本株が良い時代が続き、30%等の下落が現実に起こり得るのものと思えなくなっている状況で、このような商品が良く売れる素地ができあがり、それに乗じて金融機関がこの手の商品をはめ込んで手数料収入を荒稼ぎして、その後、日本株不調の時代がやってきて、多くのお客が見事にはまるという典型的なパターンが、幾度と無く繰り返されているように思えてなりません。

プットオプションの売りはロングポジションの一種ですが、以前も書いたとおり、このような金融機関が個人のための商品で組成するデリバティブは、圧倒的に個人に不利なように出来ているのが通常です。この手の商品は自分でちゃんと計算したことはないですが、当方が知っている事例から推測して、おそらく理論的に得られるべきオプション料の3分の2以下くらいしか貰えていないケースがほとんどだろうと思います。(購入者にとっては、明示的に徴収される手数料のほかに、そのような差分が、実質的な追加手数料になっているわけです。)

ここでも、「金融商品は複雑な商品ほど不利な商品であるケースが多い」とか「バックミラー投資行動の罠」のような教訓が得られます。

しかし、相変わらずの焼き畑農業系のビジネスですね。「はめられた!」と後から地団太踏むことにならないように、いかにもおいしそうな金融商品を見たら、「世の中にはフリーランチはない」という至極真っ当な言葉を思い出し、その落とし穴を調べるか、あるいはそのような商品は全て怪しい商品として、はなっから近づかないことをお勧めします。

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2008年1月23日 (水)

FF利下げ他

米0.75%利下げがありましたね。

各国の株式市場が一日で5%とか10%下げる暴落の後、US市場だけが、市場が開く前の利下げで何とか暴落を回避したような感じです。

さて、これから、どうなりますか。

個人的には、この機を利用して今月の投資可能資金で投資してしまったので、また一ヶ月は放置というか、ただ見て楽しむことになります。

将来の自分がこのエントリーを読み返すことによって、当時どんな状況だったのかわかるように書いています。

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2008年1月20日 (日)

高いハードル

USにおいて過去8年間で、S&P500に勝てた同カテゴリーのファンドの数字を示す記事がありましたので、ご紹介します。

http://seekingalpha.com/article/60751-buy-etfs-avoid-mutual-funds?source=feed

当記事によると、Morningstarの統計では、8年の運用期間中で1935の同カテゴリーのファンド群のうち、たった30のファンドしか、ベンチマークであるS&P500を上回れなかったそうです。

異常に高いハードルです。この記事のソースであるウォールストリートジャーナル記事では、見捨てられたカテゴリーのファンドの逆張りでファンドを選択することによりベンチマークに勝つことを推奨しているみたいですけど、非常にナンセンスな感じがします。

ベンチマークに勝てるファンドを選ぶには、たった1~2%のファンドを正しく選ぶ必要があったわけです。なので、元記事ではそんな非現実的なベットではなく、ETF、もしくはインデックスファンドの購入を勧めています。

全くもって順当な結論ですね。このような統計の存在は、自らの投資行動の合理性や妥当性を厳しく検証、追及する必要があることを示してくれています。自らにとって、運用の結果が重要である限り。

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2008年1月19日 (土)

直通車

当方の投資スタンスではきれいにスルーすべき話題ですが、将来の自分自身への戒めのためと、読まれる方への参考のために記すこととしようと思います。

(異なる投資スタンスの方には全く役に立たないことも請け合いだと思います。そのような方は以降をスルーいただけると助かります。)

中国で直通車が2年以上遅れそうだという記事を取り上げられているブログがありました。

http://blog.livedoor.jp/q1w2e3hk/archives/51116802.html

個人的には、この記事自体にどれだけ信憑性があるのか、さっぱりわからないですし、また、それを知りたいとも思わないのですが、冗談でなく以前のエントリーで書いたような状況に陥り始めているかもしれないという気になります。

http://max999.cocolog-nifty.com/blog/2007/12/post_a7bb.html

たぶん日本で、投資信託等を通じて香港市場中国株に投資している多くの投資家の方々の中にも、サブプライム問題にもかかわらず、去年中ほどに驚異的な高パフォーマンスを見せたこの市場に飛び乗って、今、いやと言うほどやられた後で仕方なく叩き売るという、最悪の投資(投機)行動になっている人々が山ほどいるのではないかと思います。

この、最悪の投資(投機)行動パターンから抜けられないと、投資で資産を作るどころか、投資で資産を失い続けかねません。

名前も内容もあまりよく覚えていないのですが、ある投資の偉人が、「愚かな投資家が自分の買値よりも高く買ってくれることを期待して買ってはいけない。そういう投資行動をすると、まさに自分自身が最後にババをつかむ最も愚かな投資家となる。」という主旨の言葉を残していたように思います。

「価格ではなく、価値にフォーカスする」という言葉と、ある意味同種の言葉ですが、偉人の言葉には時代を超えた普遍性があるものだと、本当に感心します。

「直通車によって、本国中国人が香港市場中国株を買い上げる(だからこれから上がる)」

「郵政民営化で日本郵政が日本株を買い上げる(だからこれから上がる)」

これらは、投資対象の本質的な価値が上がった(あるいは将来上がる)ことを意味する情報ではなく、単に需給の話です。割高まで資産を買い上げる愚か者が群れをなしてやってくるから、投資対象の本源的価値は変わらないけど、市場価格は上がるという予想です。すなわち、ミスターマーケットの分裂気質な将来の動きの結果を予想し、それにベットしているわけです。

そのような予想がいかに当てにならないか、そのような予想を元に行動する投資家がどのようにババを引くかは、後になって振り返って見るとありありとわかります。

「価格ではなく、価値にフォーカスする」偉大な投資家たちは、そんなことはしておらず、そんなあやふやなものに賭ける愚かな行動をしないから、偉大な投資家になったのだと思います。

私も、とらわれると投資成果を大きく削りかねないような、無視しなければいけない性質のものを、きちんと選り分けて無視することを心がけていかなければいけないなと、あらためて思います。

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2008年1月17日 (木)

容疑者Xの献身

表題がすでに投資の話題ではないですね。

東野圭吾氏の小説はおもしろいですね。ちょうど、表題の小説をあっという間に読んでしまったところです。(私も、テレビドラマの影響で読むようになった口です。)

最近、経済系や投資系の書籍を読んでも、なかなか個人的に得るものが感じられないことが多くなってきていて、以前よりも読む本の量が減ってきているのですが、同程度の量の本でも、このような小説の場合は、あっという間に読みきれますね。

もうそろそろ、投資の態度やスタンスが確定してきてしまって、投資本でも、何を読んでも自分のやり方は容易に変わりそうにない気がしてきています。この際、実用的な本から、小説へと読書の分野を転向するのもよいかなという気になっています。

投資に関しては、今月は最終回の住民税の支払いがありますが、多少は投資に回せる資金がありそうです。今、まさに市場低迷の真っ最中ですが、良い場面で買えるか、それとも陰の極から戻してしまうかわかりませんが、まあ、あまり気にせず淡々と買っていこうと思います。

少なくとも今年の住民税や予定納税の支払いがまた始まるころまでは、毎月ずっと投資資金があると思うので、これからはしばらくは、毎月積み立て投資っぽく投資ができそうです。なので、しばらくはずっと市場が低迷しておいてくれたほうが、かえって個人的にはありがたいという気持ちです。

バリューな目で投資市場を見ると、割安な案件と、市場のヒステリーにだんだん、わくわくし始めます。株価を、無機質なブラウン運動といった枠組み以外の見方で見るようになって、投資の偉人バフェット氏の台詞の意味を、若干ながらより理解できるようになった気がします。

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2008年1月13日 (日)

勝利はオイルマネーで

今、話題となっているハンドボールオリンピックアジア予選の話です。

審判の判定が不公正で、審判がクウェート側に買収されていたのではという疑惑が指摘されています。

フェアなスポーツマンシップに則らないのは許せない話で、また危険なプレーが横行して、将来のある有能なプレーヤーが取り返しのつかない怪我等をしてしまう事態が起こりうるのも、耐え難い話ではあります。

情報をきちっと追っているわけでも全然無く、当然のことながら、私は本当の真実を推測することすらできない立場であるので、この点についてはここでは深くつっこまないことにしたいと思います。(どうも、日本で再試合をする方向に進んでいるようですね。そのときはフェアな試合を期待したいものです。)

それ以外にも気になったのは、今回の表題の「勝利はオイルマネーで」のキーワードです。

スポーツの世界の話で、今世界経済で起こっていることの影響が如実に現れているのかもしれないことにも、目を奪われてしまいました。

新興国の台頭でエネルギー消費量が増え、エネルギーや資源価格が高騰し、結果、中東その他の資源国が潤い、サブプライムで傷ついた欧米金融機関に資本注入してお得な買い物をする強者の側に回るという、世界経済で起こっている典型的な姿が想起されてしまいます。

日本やその他資源を持たない先進国から資源国への、壮大な富の移転が起こっているのだろうことに思いを馳せると、まるで茹で上がっていく状態にあるのに何のアクションも起こそうとしないカエルのような状態に、今の日本は陥っているのではなかろうかという思いに苛まれます。

喜ばしいのは、今の我々は資源国のエクスポージャーも、資源のエクスポージャーも、ある程度は自由にポートフォリオの一部に組み込むことができる、便利な世の中に生きていることです。リスクにどう向き合うかは、おおよそ自分自身の中の問題であって、リスクコントロールの手段は今の世の中には溢れています。

「円元本が守れさえすれば、リスクはない。」

こういった考え方が、自らの将来を窮地に訪れ、日本国もそんな個人を助ける余力などさっぱりないといった時代がやってくるような気がしてなりません。

資産はあるが、フィナンシャルリテラシーのない、上記の発想に縛られた多くの国民と、1500兆円の個人金融資産を持っているが、それを有効に生かすリテラシーを持たず、非効率にそれを費消していくだけの国は、完全にダブって見えます。

将来を賢く泳ぐことのできる国になるためには、まず日本の国民が、しっかりとしたフィナンシャルリテラシーを有することが先決なのかもしれないですね。

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2008年1月 8日 (火)

世界で下から2番目の日本株

これも、もう耳タコな話ですが、表題のような毎日新聞記事がありましたので、リンクしておきます。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080107-00000113-mai-brf

毎度のことですが、国際分散投資をしていて本当に良かったと思う記事ですね。昨年は、

『世界52カ国・地域の主要株価の年間騰落率を比較した調査で、日本は昨年6.55%の下落となり、下から2番目の51位だったことが分かった。』

『世界平均は9.57%の上昇で、先進国全体では7.11%、新興国全体は38.76%の上昇だった。』

とのことです。

近視眼的な見方、感じ方をしてしまうと、サブプライム関連の動乱で世界市場で一様にお寒いパフォーマンスであったような気がしてしまいますが、実際は、世界の多くの市場では昨年も相変わらず良好なパフォーマンスであったことになります。

『日本は過去10年間の平均でも最下位から2番目(5.15%増)と伸び悩んでおり、S&Pは「投資家の日本離れを裏付ける結果だ」と分析している。』

ということで、以前のエントリーでご紹介したような、

>以前、ご紹介しました「日本経済のリスク・プレミアム」の書籍では、近年の日本株式市場のファンダメンタルリターンはとてつもなく低く、地を這っていることがわかります。そして、日本の株式市場の実際のリターンは超長期で、ファンダメンタルリターンにきれいに収束していることも…

ということが、超長期で確実に実現しているのではないかということが疑われます。

http://max999.cocolog-nifty.com/blog/2007/05/post_0de5.html

(今回のエントリーには関係ありませんが、このエントリーで書いた新興国ディスカウントはかなりの部分、昨年中にあっという間に解消されてしまった感がありますね。)

投資の偉人たちが繰り返し言っている、

「株価は、長期的には企業価値の精巧なメジャーであって、長期においては、本源的な価値(企業価値)に収束する」

という主旨の言葉の意味を、あらためてかみしめたいですね。

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2008年1月 6日 (日)

ターゲットイヤーファンド

ターゲットイヤーファンドというタイプのファンドがあります。

今日は、このタイプのファンドに関して、私の知っている注意点、考えなければならないことを一点書いて見ようと思います。

例えば、2030年頃に退職予定の人のために、2030年に向けてファンドの株式比率を段階的に減らしていくようなバランスファンドのことを指しています。

米国ではずいぶん前からこのタイプのファンドは存在していて(確かバンガードとかフィデリティ等が出していたのではないかと記憶しています)、このタイプのETFまで出始めているような状況です。

この分野、正確なことは知らないのですが、日本では野村がゆうちょ銀行で販売したことで市場で注目を集めているようです。しかしながら、日本マーケットでは、まだまだこのタイプのファンドは市場に本格的に浸透するには至っておらず、市場発展の初期段階だろうと思います。

このタイプのファンドの存在意義やメリット、デメリット、ナンセンスな点等、様々な論点でいろいろな議論があり得ると思います。また、その議論についても、なかなか白黒つく話では無いことが容易に予想されます。

ここでは、一点、私が知っている事実だけを提示して、そこに存在している問題点を指摘したいと思います。

米国ではこのタイプのファンドは、ずいぶん前から存在していると上で書きましたが、このタイプのファンドがターゲットイヤーに向けてスケジュール通りに、愚かな人間の感情を抜きにしてリスクエクスポージャーを機械的に減らしてくれると通常は期待してしまいますが、それが必ずしもそうではないのです。

米国では、(確か複数の)大手のターゲットイヤーファンドが、前に株式の基本エクスポージャーを増やす変更を、運用の途中で行っていたと私は記憶しています。要は、運用開始時に株式60%からターゲットイヤーに向けて株式30%にまで減らしていきますと謳っていたファンドが、これからは当初株式比率を80%、ターゲットイヤーの株式比率を40%に変更しますなんてことをやったわけです。

これをやられたら、ターゲットイヤーファンドに投資し、リスクエクスポージャーを少しずつ減らして欲しいお客にとってはたまったものではありません。株式60%のバランスポートフォリオが、この変更によって、例えば逆に株式75%にリスクエクスポージャーが上がってしまうわけです。

下手したら、サブプライムによる市場の動乱の前に、きっちり株式比率が上がってしまって、当該ターゲットイヤーファンド群は見事につかまってしまっているかもしれません。

まさに天井買いのど素人のような投資行動になってしまっているわけです。

なぜ、こんなことが起こるかと言えば、当然投資信託会社に第一義的な責任があるのはもちろんですが、市場が上がっているときに株式比率の高いファンドを買いたがるお客自身も遠因となっているはずです。

投資信託会社も商売ですから、お客が直近の市場の好調を背景に株式比率の高いターゲットイヤーファンドを好んで買う行動を起こすから、売れて商売を成り立たせることを目的に株式比率の後日変更をやるターゲットイヤーファンドが出てくるわけです。

人間の感情が作っているマーケットですから、バックミラーを見た投資行動でリスクリターンを悪化させるナンセンスな行動は、そんな行動を排除する目的のターゲットイヤーファンドにまで影響を与えかねません。

この米国の事例は、間違いなく日本でも起こり得ると思います。

バックミラーを見た愚かな投資行動はターゲットイヤーファンドに投資しても防げないかもしれないということは知っておいたほうがよいと思います。

個人的には、バランスファンドに投資するなら、こんなことが起こりえないスタティックアロケーションのバランスファンドをお勧めします。群集心理に巻き込まれて、高値買い安値売りという愚かな投資行動をしないという、賢い投資家行動を貫徹するのも、ほんと大変という気がします。こんなところにまで、落とし穴があるのですから。

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2008年1月 1日 (火)

亜玖夢博士の経済入門

直接、このブログの主旨と関係があるわけでは必ずしもないのでご紹介しようかどうか迷ったのですが、個人的に非常に面白い本だと思いましたので、取り上げることしました。

橘玲氏の新作です。

氏は、小説の分野ではマネーロンダリング系の小説をいくつか書かれており、私はそれもたぶん全部読んだと思いますが、今回の本はそれらの以前の本ほど堅苦しくない、どちらかというとおもしろおかしいキャラで物語が構成されていて、かつ一つ一つの短編にそれぞれひとつの経済理論が割り当てられており、楽しく経済理論に触れることができる内容の小説になっています。

私はどちらかというと、おもしろおかしい短編小説として楽しんでしまいました。昔読んだ筒井康隆氏の小説をふと思い出してしまう場面もありました。

読み方によっては、経済理論の入門書としても、深遠なる哲学の世界の入り口を覗ける本でもあるかもしれません。コールドリーディングという、占いなどに利用されることもある心理トリック、詐欺手口の中にも使われるテクニックにもあっと言う間に明るくなってしまうかもしれません。

フィナンシャルフリーダムのためのヒントはたぶんありませんが、おもしろくて個人的にお勧めです。

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