直通車
当方の投資スタンスではきれいにスルーすべき話題ですが、将来の自分自身への戒めのためと、読まれる方への参考のために記すこととしようと思います。
(異なる投資スタンスの方には全く役に立たないことも請け合いだと思います。そのような方は以降をスルーいただけると助かります。)
中国で直通車が2年以上遅れそうだという記事を取り上げられているブログがありました。
http://blog.livedoor.jp/q1w2e3hk/archives/51116802.html
個人的には、この記事自体にどれだけ信憑性があるのか、さっぱりわからないですし、また、それを知りたいとも思わないのですが、冗談でなく以前のエントリーで書いたような状況に陥り始めているかもしれないという気になります。
http://max999.cocolog-nifty.com/blog/2007/12/post_a7bb.html
たぶん日本で、投資信託等を通じて香港市場中国株に投資している多くの投資家の方々の中にも、サブプライム問題にもかかわらず、去年中ほどに驚異的な高パフォーマンスを見せたこの市場に飛び乗って、今、いやと言うほどやられた後で仕方なく叩き売るという、最悪の投資(投機)行動になっている人々が山ほどいるのではないかと思います。
この、最悪の投資(投機)行動パターンから抜けられないと、投資で資産を作るどころか、投資で資産を失い続けかねません。
名前も内容もあまりよく覚えていないのですが、ある投資の偉人が、「愚かな投資家が自分の買値よりも高く買ってくれることを期待して買ってはいけない。そういう投資行動をすると、まさに自分自身が最後にババをつかむ最も愚かな投資家となる。」という主旨の言葉を残していたように思います。
「価格ではなく、価値にフォーカスする」という言葉と、ある意味同種の言葉ですが、偉人の言葉には時代を超えた普遍性があるものだと、本当に感心します。
「直通車によって、本国中国人が香港市場中国株を買い上げる(だからこれから上がる)」
「郵政民営化で日本郵政が日本株を買い上げる(だからこれから上がる)」
これらは、投資対象の本質的な価値が上がった(あるいは将来上がる)ことを意味する情報ではなく、単に需給の話です。割高まで資産を買い上げる愚か者が群れをなしてやってくるから、投資対象の本源的価値は変わらないけど、市場価格は上がるという予想です。すなわち、ミスターマーケットの分裂気質な将来の動きの結果を予想し、それにベットしているわけです。
そのような予想がいかに当てにならないか、そのような予想を元に行動する投資家がどのようにババを引くかは、後になって振り返って見るとありありとわかります。
「価格ではなく、価値にフォーカスする」偉大な投資家たちは、そんなことはしておらず、そんなあやふやなものに賭ける愚かな行動をしないから、偉大な投資家になったのだと思います。
私も、とらわれると投資成果を大きく削りかねないような、無視しなければいけない性質のものを、きちんと選り分けて無視することを心がけていかなければいけないなと、あらためて思います。
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コメント
VMAX様
今年もよろしくお願いします。
このお話で感じるところは噂というので動く部分があるということですよね。
三ヶ月ほど前にこのケースのように中国で融資規制を行なうというニュースが流れましたが、それを切っ掛けにして中国に関わりそうな国も企業もみんな下がったことがありました。正直その前の直通車の話題で天まで昇るかのように上がり続けた光景が嘘のようでした。
思惑だけで踊り狂うと僅かな人以外みんな飲み込まれてしまういい事例です。そして早く立ち去れる人以外は係わり合いにならない方が身のためなのでしょうね。この点に関しては大抵の人は早すぎるほど早く発つくらいで十分な気がします。
投稿: ROM人 | 2008年1月19日 (土) 15時47分
ROM人さん、いつもコメントどうもです。
今年も、よろしくお願いいたします。
投稿: VMax | 2008年1月19日 (土) 21時35分