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2008年4月13日 (日)

時価評価

最近、バーナンキさんやら、G7等で、時価評価の一時棚上げが話題になっているようですね。

この分野も私は素人ですが、資産評価の問題は本当に難しい問題だと思います。市場は上にも下にも行き過ぎるのが常だと思いますので、流動性に欠ける資産が市場クラッシュ時にOTCで一瞬ついた暴落価格も、バブルの頂点に楽観の極みで一瞬タッチした天井価格も、市場価格に間違いありません。でも両方の価格とも、通常の市場環境で再現される可能性は非常に低く、またその資産が将来生み出す実際価値とは乖離した異常価格であって、そんな価格で時価評価してしまえば企業価値もまた異常値になってしまうわけです。

バブル発生と暴落を繰り返す市場に対して、市場のつける価格は常に正しく、将来の事象の現在価値をいつも正確に反映しているという、市場原理主義の考え方もちょっと行き過ぎだと思います。かといって、では時価以外に何を頼りにして企業価値を測るべきなのかと問われれば、これもおそらくは解なしといったところではないかと思います。

ここでの目的は、この難題に対して何らかの私見を示したいとか、大それたものではありません。ただ、こういった話題を目にするたびに、投資資産の一瞬の時価評価価値をもって誰か他人に投資をストップさせられたりしない、個人の大いなる強みを感じるわけです。

内外金融機関等が、このサブプライム関連その他の動乱で息の根が止まりそうになったり、大幅損失を計上したりといった、七転八倒の苦しみを受ける中、個人投資家は、市場がつける感情的なヒステリー価格での決済を迫られるわけでもなく、そのヒステリーな評価現在価値とは確実に異なるであろう、長期の将来に渡って企業群が実際に生み出す価値での払い戻しを受けることが可能なわけです。

この個人ならではの強みを最大限に活かしたいですね。だからこそ、個人的には、「投資金額を超えたレバレッジ投資はしない」という戒律にこだわっているわけです。せっかくのこの個人の強みを捨て、証券会社に投資行動を強制的に終わらせられてしまうリスクを取るのは、市場がつける一瞬の価格でもって投資成果の払い戻しを受けるつもりがない投資態度の人間にとっては矛盾する行動ですから。

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