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2008年7月23日 (水)

国際投信のisharesETF寄せ集めファンド

国際投信からisharesETFを寄せ集めたファンドが出るらしいですね。

すでに様々なブログで取り上げられています。

米国証券口座を使って投資している立場からは、何の意味もないナンセンスなファンドなので、ソースにあたることすらする気になれないのですが、これも、ETFにより日本のファンド業界の地位が脅かされてきていることの1つの表れなのではないかと、個人的には解釈しています。

日本のファンド業界が、効率的な投資ビークルを完全に無視し続けることは到底出来るはずもなく、効率的な投資ビークルにアクセスできない一部のお客に対する仲介コバンザメビジネスを始めるという、こういった形でもより進化した利便性の高いビークルへの世の中の流れが始まってしまうということなのだと思います。(こういったコバンザメビジネス自体は、存在意義を示せずいずれ消えていく運命とは思いますが。)

いずれは、このような効率的な投資ビークルへのアクセスが、誰にとっても簡単に出来る世の中がやってくるのですから、その世の中で中心的なリーダーとなれるように、先陣を切って道を切り開いていく企業であるほうが、そういう世の中で恐竜のように絶滅していく企業よりずっと良いだろうことははじめから見えているはずなのに、日本の企業はなぜそういうことを見据えた行動を取らないのでしょうか。本当に不思議です。

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コメント

またグロソブ同様、知識の無い年寄り達が金融機関の甘言のまま餌食になるんでしょうね。

投稿: PT探求 | 2008年7月24日 (木) 00時14分

>日本の企業はなぜそういうことを見据えた行動を取らないのでしょうか。

大手はどこも、裏では着々と準備を進めていると思いますよ。本社あたりで内々にね。

ただ、洗練されていないマーケットで、消費者に情報を与えずにする商売が最も儲かる、というのは、金融に限らず、万国共通・業界共通の真理だと思うので、どこかの大手がフライングをしない限りは、少なくとも自分では積極的に動かない、というのは、ある意味理に適っていると思います。

金融知識が豊富な、極一部の人に対する金融サイドから見た景色は、こうです。
「こっちはあんた等を相手に商売する気はないんだから、あっちに行っててね。」

洗練された投資家が1500兆の金融資産の中で占める割合なんて、豆粒のようなもの、というのが今のところの現実ですし。。。

投稿: tantsubo | 2008年7月24日 (木) 01時21分

この国際投信という会社は本当に個人投資家をなめていますね。
僕はこのニュースをブログ記事にする気すらわきませんでした。

投稿: 水瀬 ケンイチ | 2008年7月26日 (土) 13時01分

PT探求さん、tantsuboさん、水瀬ケンイチさん、コメントどうもです。

三者三様の反応ですね。

仕事でも、プライベートな投資運用でも、米国や欧州金融市場を見ざるを得ない状況に当方はいますので、彼我の差と、いずれ欧米市場の収束した方向、すなわち経済合理的な方向に日本も向かわざるを得ない、その力学をすでにビジネス経験上、いやというほど感じています。なので、経済合理的でない一部顧客を食い物にするビジネスをしている企業は、私の目から見れば滅びることが必然の恐竜のように見えます。

私個人はこの目利きが、個人的な仕事の成果を支えていますので、個人的にはこういう時代の見方には、かなりの自信を持っています。

まあ、ゆっくり見ていきましょう。時代錯誤の日本の金融産業がこのまま金融リテラシーのない一部顧客を食い物にし続けることで繁栄しつづけるか、それとも恐竜のように滅んでいくか。もちろん、私は後者になると考えています。

投稿: VMax | 2008年7月26日 (土) 18時44分

> 日本のファンド業界が、効率的な投資ビークルを完全に無視し続けることは到底出来るはずもなく、

上記、まさに同感です。
日本の運用会社の中で、誰がいちばん早く手を挙げて、国内上場のETFラインナップを拡充させていくのか待っています。ただ、外資の運用会社に先を越される可能性のほうが高いと思いますが・・。

投稿: カン・チュンド | 2008年7月27日 (日) 19時54分

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