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2011年7月

2011年7月16日 (土)

「多機能」スマートフォン台頭 デジカメ・電子辞書を浸食

標題の本日の日経夕刊の一面記事にも、なにげに「イノベーションのジレンマ」の実例が取り上げられている感じです。

http://www.nikkei.com/news/headline/article/g=96958A9C93819594E3E6E2E1808DE3E7E2E5E0E2E3E39F9FE2E2E2E2

日経電子版で無料で読めるさわりの部分だけ以下で引用します。

(以下、引用)

スマートフォン(高機能携帯電話=スマホ)やタブレット端末が、他のデジタル機器の市場を奪いつつある。あおりを受けているのはコンパクトデジタルカメラや電子辞書など。「撮る」「調べる」など様々な用途をこなせる多機能端末の販売増に合わせ、売り上げ減少が続く。スマホが一段と進化・普及すれば、余波はさらに広がりそうだ。

(以上、引用終わり)

破壊的なイノベーションは最初は未熟な技術なので、高機能市場にシフトすれば既存業者はほとんど痛みがなく生きながらえるけれども、そうやって上へ上へと逃げていると、いずれ破壊的なイノベーションがその技術を進化させていくにしたがって、逃げる上位市場が存在しないほど破壊的なイノベーションが高機能になってしまい、既存業者は死を迎えてしまうというやつです。

当該記事では、この破壊的イノベーションの餌食になりつつあるのは、携帯オーディオプレイヤー、コンパクトデジカメ、電子辞書、ICレコーダー、ビデオカメラそしてカーナビにまでいたるようです。これらのビジネス分野を主力にしている企業の将来業績には注意が必要ですね。

まさに、気づかずにゆでガエルになってしまうような現象です。怖いですね。

そういえば、当方が興味をもって注目している市場の一つであるタブレット市場では、Appleのipadの成功を見て、タケノコのごとく次から次へと追随参入する企業が絶えませんが、それら追随企業群がうまくいっていないことを示す記事が目立つようになってきました。例えば、企業決算開示でのタブレット売上予測の下方修正をはじめとする追随会社群の売上不調とタブレット市場イコールipadとなっていることを記述するUS記事や、さらにはインターネットトラフィックでのiOS以外のタブレットの異常なほどの存在感の無さなどが目につきます。これが何を意味するのか、当方も100%消化できてはいませんが、非常に興味深い現象です。

仮説として1つ思いつくのは、タブレットが主にコンテンツ消費のためのより優れた端末として、ネットブックやノートパソコン市場を侵食しているので、AppleのiTunesのように、茶の間で寝そべりながらワンクリックでゲームや便利機能をこなせるアプリや映画、テレビドラマや音楽ビデオ、ビデオポッドキャストそして電子書籍といったコンテンツ群を簡単に費消できる環境にないAndroid等の他端末では、既存マーケットに対してイノベーションのジレンマ現象を起こせていないのではといった仮説です。

単なるipadの先発優位なのか、あるいは上記のような根源的な理由が存在するのか?これについても、継続的に当該市場をウォッチしていけばおのずと答えがでるだろうと考えています。どうなるか、将来が楽しみです。

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