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2012年2月11日 (土)

株価指数より値動き小さい上場投信(その2)

標題の件、その1で資産全体のボラティリティを常に一定にコントロールする形の新しいETFについてのエントリーを書きましたが、その中で「個人的に検証した範囲では、リーマンショックのような急激かつ短期間の下げの場合に有利で、逆に日本のバブル崩壊のように非常に長期のダラダラした下げときに不利な投資のしくみ」であると書きました。

これに関して、少々の追加と個人的に思うことをもうちょっと書いてみようと思います。

上記の投資のしくみは長期のダラダラした下げに弱いだけでなく、今のようなリーマンショックという大クラッシュ後の気迷い相場にも、おそらくは弱いと思います。今のような市場環境では、ボラティリティが下がりリスク資産に傾けたら市場の下げにあい、それでボラティリティが上がってリスク資産から引き上げたら市場が戻してしまう、往復の逆ビンタを食らいがちです。

逆に、しくみ上、万人がいけいけの右肩上がり相場にはたぶん強いのではと思います。市場が好調なときは、安定的にボラティティティが下がり、リスク資産に多くのアロケーションを置くことになるからです。

つまり、この投資のしくみに投資すると、高確率で、これからのぐずぐず相場の往復びんたを我慢し続け、そのあとにやってくるいけいけ右肩上がり相場と市場の大クラッシュでその我慢の見返りを得るという感じになると思います。

言葉にすると簡単な話ですが、これは実際にやると、たぶんおそろしい苦行になるのではないでしょうか。たぶん、ほとんどの人はこの投資方法が報われる時期が来る前に、往復ビンタにより市場から置いていかれ続けることに我慢できず、途中で辞めちゃうことになるのではないかと想像します。

個人的には、これもある意味、一種のバックミラー投資に近いんじゃないかと思います。リーマンショックを食らった後で、リーマンショック前後のような特殊な状況のときに有利な投資のしくみを選んでしまうことになっていると思います。これでは、その後の全く異なる市場環境において、長期に裏目を引き続けてしまい、あきらめて報われる前にこの投資法をやめてしまうと、リスク資産に投資するにもかかわらず、リスク資産からの適切な無リスク資産超過リターンを得ることに失敗してしまう可能性が高いと思います。

バックミラー投資にもいろいろあります。バリュー株式ビークルへの投資も、バリュー株が調子悪くなったことを見た後でバリュー株式ビークルへの投資を減らし、調子が良くなってきたのを数字で確認した上でバリュー株式ビークルへの投資を増やしたりすると、同じようなバックミラー投資行動で、リスク資産に対するリターンを毀損してしまいます。この種のことは、昔も当ブログで取り上げ、ヒストリカルな実際データを用いて、この起こり得る現象を示しました。興味ある方は以下のリンクをご覧ください。

http://max999.cocolog-nifty.com/blog/2007/05/post_1b95.html

いずれにせよ、個人的にはバックミラー投資は厳禁として、これを行わないように心がけています。ボラティリティをコントロールした投資をこの時期に始めることも、私にとってはバックミラー投資で、個人的にこの手の投資商品に手を出すつもりはありません。

それでは、良い休日を!

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