経済・政治・国際

2008年6月14日 (土)

エネルギー危機からの脱出

表題の本を買って読んでいます。

まだ、ご紹介するに足る本かどうか判明しませんが、第一章だけ読めば、石油とその他関連エネルギー資源の現状と問題点がさくっと書いてあり、簡単にこの関連の知識を得るにはよい本なのではないかと思います。

この関連の書籍等を読まれたりして知識のある方にとっては、ごく当たり前の知識の数々なのかもしれませんが、原油関連相場を単なるバブルとしてしか見たことのない方にとっては、もしかしたら今まで知らなかった衝撃の話が書かれているかもしれません。

だからといって、将来どうなるという話でもないですし(私にはわかりません)、石油関連ETFを買いましょうという話でもないのですが(現に私は昔から石油株ETFを保有し続けていますが、石油ETFは保有していません)、さすがにNY原油相場を単なるバブルと見るのも、この本が示すような将来の需要と供給予測の劇的なギャップや直近の将来に控えていると予測されているピークオイルのタイミング予測、次々と実際にピークを越す各国の石油生産量などを踏まえれば、かなり楽観的に偏りすぎていないかなと思うのです。

私がこの本を買ったのは、この第一章の知識を得るためではなく、第二章以降の、「ではどうするか」のところに興味があったからです。間違いなく、「ではどうするか」といった解決策に世界は向かう必要があって、確実にその方向に世の中は進んでいくのではと考えていて、その方向性と将来の姿に興味があります。

まだ殆ど読めていませんが、もしここでご紹介したいところがあれば、また取り上げたいと思います。

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2008年6月 8日 (日)

石油関連に見る経済原理

日経新聞の日経プラス1に、昨今のガソリン代値上がり傾向を踏まえ、「ガソリン200円ならマイカー手放す?」という特集がありました。

この間、ガソリンにかかる税金が一時的にかからなくなった4月にガソリンを入れてから、ほんの数回しか車に乗ってなく、今もガソリン満タンに近い状態です。もともと、街乗りでしか使っておらず、ほとんど車を使わずに過ごす生活が身についてしまっています。

http://max999.cocolog-nifty.com/blog/2008/04/post_2459.html

http://max999.cocolog-nifty.com/blog/2007/05/post_0d34.html

どこかの書籍にも書いてあったと思いますが、ガソリン代が上がってガソリン利用者の経済的負担が高まれば、そのガソリンを使用して行う行動の生み出す付加価値と、負担するコストの比較により、より生み出す付加価値の低いガソリン利用行動が抑制されるという、至極当たり前の経済原理が働きます。経済学の需要と供給の法則の世界です。

この日経プラス1の記事でも、ガソリン値上がりと反比例するように、都内の首都高速道路交通量の対前年比がマイナスになってきていることが取り上げられています。

その一方で、昨日のNY時間中に、NY原油先物価格が10ドル以上も急騰したみたいですね。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080607-00000004-maip-brf

いかにも、マネーゲームで強烈なショートカバーが起こったかのような急激な動きです。実態経済で今も着々と起こっているだろう経済行動との対比が、ほんと象徴的です。

最近は面白いように、資源関連ビークルとその他ビークルの逆相関が、ポートフォリオのボラティリティを互いに減殺している感じです。

個人的には、資源価格が上がってもよし、下がってもよしと納得できるポートフォリオを構築していて、投資資産の本源的価値の上昇によるものではないマーケットボラティリティによるゲインを得るために、短期のマネーゲームをやるつもりがさらさらないので、資源関連テーマのマネーゲームに参加することもなく、ただただポートフォリオを保有して眺めているだけです。

その長期投資目的から、良好な分散効果を得ながらポートフォリオを保有し続け、長期の投資ビークルの生み出す本源的価値が手に入ればそれで十分OKなわけです。これからも、石油をはじめとする資源価格がどこまで行くのか、高みの見物です。

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2008年4月29日 (火)

信用リスクスプレッド

思い返せば、当方がサブプライム関連によるマーケット動乱の初動を感じたのは、米国Treasury金利の動きからでした。コメントで宿題をいただいてから分析検討した結果、IEFとHYGの資産価格の差の広がりから信用リスクスプレッドの広がりを知覚し、米国Tresury金利の下落は質への逃避なのではないかと感じて、サブプライムローンの影響ではないかとエントリーしたのが以下の一連のブログです。

http://max999.cocolog-nifty.com/blog/2007/07/post_c2df.html

http://max999.cocolog-nifty.com/blog/2007/07/post_7d88.html

あのときから、HYGとIEFのスプレッドはどうなったでしょうか。

以下が現在の両者のグラフです。

http://finance.yahoo.com/charts#chart3:symbol=hyg;range=20070427,20080425;compare=ief;indicator=volume;charttype=line;crosshair=on;ohlcvalues=0;logscale=on;source=undefined

信用リスクスプレッドも、最悪に広がった時期を過ぎて、すでにかなり縮小に向かっているように見えます。何が何でも質への逃避というヒステリーなマーケット状況のフェーズは過ぎ去って、債券市場も合理性を取り戻しつつあるように思えます。

世界の株式市場のここ最近の戻りと、米国債券市場の正常化への動きは同調しているかのようです。

動乱の時を過ぎて、平穏な時がやってくるのかもしれないですね。

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2008年4月27日 (日)

ガソリンを入れてきました。

今日、ガソリンを入れてきました。レギュラーで121円でした。数台程度の行列でしたが、通常はあまり行列に並んで入れた記憶はないので、やはり駆け込み効果はあったようです。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080427-00000002-yom-bus_all

私の場合、街乗りで家族で買い物等にしか使っていないので、これでおそらく何ヶ月も持つと思います。

しかし、原油相場の上昇も止まりませんね。1バレル=120ドル水準になってしまっています。果たして、どこまで行くのやら。

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2008年4月25日 (金)

インフレの足音

いよいよその足音がはっきり聞こえてきましたね。

http://dailynews.yahoo.co.jp/fc/economy/commodity_price/?1209094752

以前より、インフレの芽?シリーズでこの手の話題を当ブログでも取り上げてきましたが、とうとう国の統計上でも明らかになってきたようです。

http://max999.cocolog-nifty.com/blog/2007/09/post_cc57.html

http://max999.cocolog-nifty.com/blog/2007/09/post_0e51.html

http://max999.cocolog-nifty.com/blog/2007/09/post_9e18.html

http://max999.cocolog-nifty.com/blog/2007/09/post_438c.html

http://max999.cocolog-nifty.com/blog/2007/09/post_a889.html

http://max999.cocolog-nifty.com/blog/2007/09/post_bdae.html

http://max999.cocolog-nifty.com/blog/2007/10/post_809f.html

このニュースが原因でしょうか。日本国債の金利が跳ね上がっています。この間まで10年物国債の金利は1.25~1.35%あたりをうろうろしていたように記憶していますが、今日は、とうとう1.61%まで上がったようです。

http://www.bloomberg.co.jp/markets/rates.html

いよいよ、本格的なインフレの時代かもしれません。輸入物価も上がって日本の貿易黒字も減っているようですし、『貿易で稼げない国、日本』となるならば、大借金の日本国通貨も、いずれはやばい状況になるかもしれません。日本国と日本国民にとっての国際分散投資の必要性も火急なものとなってくるかも。

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2008年3月26日 (水)

中国産食品輸入28%減

今日の日経新聞夕刊の1面、2面に相次いで、日本の中国産食品輸入が激減しているという記事が載っています。

(1面)「中国産食品輸入28%減」

http://www.nikkei.co.jp/sp1/nt213/20080326AS3S2600926032008.html

(2面)「中国産野菜 輸入減長期化も 貿易統計 消費者心理冷え込む」

毎日新聞でも、同様の記事が書かれているようです。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080326-00000035-mai-bus_all

当ブログで想定、懸念した通りの展開になっているようです。

http://max999.cocolog-nifty.com/blog/2008/02/post_4ef3.html

http://max999.cocolog-nifty.com/blog/2008/02/post_33af.html

http://max999.cocolog-nifty.com/blog/2008/03/post_1408.html

ここでは、日経新聞2面の記事を引用しようと思います。

(以下、引用)

「中国産野菜 輸入減長期化も 貿易統計 消費者心理冷え込む」

1月末に発覚した中国製冷凍ギョーザの中毒事件の影響が尾を引いている。財務省が26日発表した2月の貿易統計では、中国からの食料品の輸入額が3割近く減り、消費者心理の冷え込みを反映して3月以降もしばらく低迷する可能性がある。国内のの食品メーカーが比較的高額な国産品に切り替えたり、百貨店が中国産野菜の扱いを中止したりする動きも出てきた。

春節(旧正月)の期間中はもともと、中国からの輸入が停滞する傾向がある。ただ、2月は数量ベースで野菜類が3割近く、穀物類が6割近く落ち込んでおり、急ブレーキがかかった格好。財務省も「旧正月の影響もあるが、ギョーザ事件も関係しているだろう」と話している。

3月に入ってからも中国からの生鮮野菜輸入はおおむね前年の同時期の水準を下回ったままだ。週ごとの輸入検査数量でみると、タマネギはほぼ半減、ニンニクも7割減のケースがある。下振れの幅が大きく、どこまで持ち直せるかは微妙だ。

(以下省略、引用終わり)

きちんと原因究明して有効な対策を立て、買い手が「もう大丈夫」と安心感を持たなければ、中国からのどんな食べ物も敬遠されてしまうのは自明の理だと思います。問題が起こったときに真摯な対応が必要なのは、誰のためでもなく、自身のためなわけです。

日本でも、チャイナフリーの表示が出現するのかもしれませんね。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%81%E3%83%A3%E3%82%A4%E3%83%8A%E3%83%BB%E3%83%95%E3%83%AA%E3%83%BC

ちなみに、財務省の貿易統計をきちんと見ると、中国野菜の輸入については、2007年の7月(数量)、あるいは2007年8月(価額)から、もう恒常的に対前年マイナスの数値が連続しています。中国の農薬まみれの野菜を回避する動きは、ずっと前から統計上に現れていた可能性が高いと推測されます。(当方の家庭もそうしていたのは以前書いたとおりです。)

http://www.customs.go.jp/toukei/shinbun/happyou.htm

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2008年3月21日 (金)

中国チベット関連

こんなニュースが当方の目を引きました。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080320-00000090-san-int

インターネットと携帯の時代には、情報統制など何の意味も成さず、国家が自国に有利な国内世論誘導を有効に行うことも、世界に事実を隠し続けることも、非常に困難になっていると感じます。

仮想敵国や悪い外国を作り上げて国内不満を散らそうとする国家戦略が機能しなくなってきています。

中国も、この先進技術によって、自らの姿を足し引きすることなく、まるで鏡に正確に映し出すがごとく突きつけられつつあると思います。自らが絶対的善であり、外に悪が存在するという、政府が作る幻想が打ち破られていくとすれば、この国はこれからどういった軌跡をたどるのでしょうか。

中国本土市場も、香港中国株式市場であるH株指数等も、既にバブル崩壊と表現してもあながちおかしくないほどの高値からの下落幅を示し始めています。H株など、だんだん他国対比でも割高とは言えない水準にまで到達してきていると思います。

しかしながら、個人的には、中国ギョウザ事件しかり、このチベット関連しかり、とても中国に投資したい気になれません。

これからも、中国に投資すべきか否かで悩み続けることと思いますが、少なくとも当面は、中国を外した国際分散投資で行こうと思っています。

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2008年3月 7日 (金)

中国製商品関連

うーん、中国製ギョウザ関連のエントリーで書いた展開が確実に起こり始めているような気がします。中国製食品だけではなく、中国製の商品全てに、厳しい目が向けられる展開になりそうです。

「中国製トレーニングマシーンも怖い!」

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080307-00000946-san-ind

「中国製鋼材から放射性物質 イタリアで捜査開始」

http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/world/china/126723/

「中国製人形から有害物質 伊の人気キャラクター4000体押収」

http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/world/128045/

「中国製電気ストーブが異常過熱」

http://www.nikkansports.com/general/news/f-gn-tp0-20080306-332218.html

「中国製電動ベッドで窒息死」

http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/kaigo_news/20080206-OYT8T00410.htm

ちなみに、以下が以前書いた当方のエントリーです。

http://max999.cocolog-nifty.com/blog/2008/02/post_4ef3.html

無責任な「自分さえ良ければそれで良い」という考えは、ブーメランのように、その自分自身に災禍が降りかかってくる事態を生みだすと思います。中国は明るいところに出て行って、必要な責任はきっちり果たすという態度を取らないと、結局は自身が滅ぶことになると思います。ぜひ、そのことを腹に落として、世界の発展を担う国際分業の一員であり続けて欲しいと、心から思います。

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2008年2月29日 (金)

中国製食品関連(続々)

予想されたことですが、中国食品に関する日本企業や日本国民の回避行動が如実になってきましたね。このような方向を示す、多くの記事が見つかるようになってきました。

「ギョーザ事件 食の安全「自衛」だけ? 中国製品への不安拍車」

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080229-00000068-san-soci

「中国産野菜輸入、4年ぶりマイナス=07年、生鮮・冷蔵は31%減-ジェトロ」

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080228-00000136-jij-pol

「中国企業への委託、大幅縮小検討=JT、冷食生産体制見直し」

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080223-00000099-jij-soci

この手の話を考える際は、昔の米国でのJNJのタイレノールの例をすぐに思い浮かべますが、このようなときの対応いかんで、その後の運命が繁栄か衰退かという両極端に分かれてしまいかねないことが、過去の例で如実にわかります。

http://www.chosunonline.com/article/20060420000055

号外ですが、こんなニュースまで見つかりました。

「中国産にんじんから殺菌剤 厚労省、輸入業者に検査命令」

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080227-00000950-san-soci

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2008年2月18日 (月)

中国製食品関連

中国製食品関連の話題です。

ギョーザ被害の女児退院=一時意識不明に-千葉

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080218-00000125-jij-soci

無事に退院できて、本当に良かったですね。もう2度とこんなことが起こらないように、日中で最大限の努力をして問題解明、解決すべきと思います。

中国で加工の冷凍サバから「ジクロルボス」…52品目を回収

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080218-00000040-yom-soci

これも、原因はわかりませんが、中国食品の危険性を示す記事だと思います。

ギョーザ事件:外交部「日本の消費者の信頼取り戻せ」

http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2008&d=0215&f=business_0215_003.shtml

中国に必要なのは、この態度だと思います。さすがに市場経済、市場原理の世界に踏み出しただけあって、中央政府側には、世界の買い手の信頼を失うことが何を意味するか、良くわかっている人間がいるようです。

一刻も早い、完全な事態の解明と、完全な解決策の実現を希望します。

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2008年1月23日 (水)

FF利下げ他

米0.75%利下げがありましたね。

各国の株式市場が一日で5%とか10%下げる暴落の後、US市場だけが、市場が開く前の利下げで何とか暴落を回避したような感じです。

さて、これから、どうなりますか。

個人的には、この機を利用して今月の投資可能資金で投資してしまったので、また一ヶ月は放置というか、ただ見て楽しむことになります。

将来の自分がこのエントリーを読み返すことによって、当時どんな状況だったのかわかるように書いています。

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2008年1月13日 (日)

勝利はオイルマネーで

今、話題となっているハンドボールオリンピックアジア予選の話です。

審判の判定が不公正で、審判がクウェート側に買収されていたのではという疑惑が指摘されています。

フェアなスポーツマンシップに則らないのは許せない話で、また危険なプレーが横行して、将来のある有能なプレーヤーが取り返しのつかない怪我等をしてしまう事態が起こりうるのも、耐え難い話ではあります。

情報をきちっと追っているわけでも全然無く、当然のことながら、私は本当の真実を推測することすらできない立場であるので、この点についてはここでは深くつっこまないことにしたいと思います。(どうも、日本で再試合をする方向に進んでいるようですね。そのときはフェアな試合を期待したいものです。)

それ以外にも気になったのは、今回の表題の「勝利はオイルマネーで」のキーワードです。

スポーツの世界の話で、今世界経済で起こっていることの影響が如実に現れているのかもしれないことにも、目を奪われてしまいました。

新興国の台頭でエネルギー消費量が増え、エネルギーや資源価格が高騰し、結果、中東その他の資源国が潤い、サブプライムで傷ついた欧米金融機関に資本注入してお得な買い物をする強者の側に回るという、世界経済で起こっている典型的な姿が想起されてしまいます。

日本やその他資源を持たない先進国から資源国への、壮大な富の移転が起こっているのだろうことに思いを馳せると、まるで茹で上がっていく状態にあるのに何のアクションも起こそうとしないカエルのような状態に、今の日本は陥っているのではなかろうかという思いに苛まれます。

喜ばしいのは、今の我々は資源国のエクスポージャーも、資源のエクスポージャーも、ある程度は自由にポートフォリオの一部に組み込むことができる、便利な世の中に生きていることです。リスクにどう向き合うかは、おおよそ自分自身の中の問題であって、リスクコントロールの手段は今の世の中には溢れています。

「円元本が守れさえすれば、リスクはない。」

こういった考え方が、自らの将来を窮地に訪れ、日本国もそんな個人を助ける余力などさっぱりないといった時代がやってくるような気がしてなりません。

資産はあるが、フィナンシャルリテラシーのない、上記の発想に縛られた多くの国民と、1500兆円の個人金融資産を持っているが、それを有効に生かすリテラシーを持たず、非効率にそれを費消していくだけの国は、完全にダブって見えます。

将来を賢く泳ぐことのできる国になるためには、まず日本の国民が、しっかりとしたフィナンシャルリテラシーを有することが先決なのかもしれないですね。

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2008年1月 8日 (火)

世界で下から2番目の日本株

これも、もう耳タコな話ですが、表題のような毎日新聞記事がありましたので、リンクしておきます。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080107-00000113-mai-brf

毎度のことですが、国際分散投資をしていて本当に良かったと思う記事ですね。昨年は、

『世界52カ国・地域の主要株価の年間騰落率を比較した調査で、日本は昨年6.55%の下落となり、下から2番目の51位だったことが分かった。』

『世界平均は9.57%の上昇で、先進国全体では7.11%、新興国全体は38.76%の上昇だった。』

とのことです。

近視眼的な見方、感じ方をしてしまうと、サブプライム関連の動乱で世界市場で一様にお寒いパフォーマンスであったような気がしてしまいますが、実際は、世界の多くの市場では昨年も相変わらず良好なパフォーマンスであったことになります。

『日本は過去10年間の平均でも最下位から2番目(5.15%増)と伸び悩んでおり、S&Pは「投資家の日本離れを裏付ける結果だ」と分析している。』

ということで、以前のエントリーでご紹介したような、

>以前、ご紹介しました「日本経済のリスク・プレミアム」の書籍では、近年の日本株式市場のファンダメンタルリターンはとてつもなく低く、地を這っていることがわかります。そして、日本の株式市場の実際のリターンは超長期で、ファンダメンタルリターンにきれいに収束していることも…

ということが、超長期で確実に実現しているのではないかということが疑われます。

http://max999.cocolog-nifty.com/blog/2007/05/post_0de5.html

(今回のエントリーには関係ありませんが、このエントリーで書いた新興国ディスカウントはかなりの部分、昨年中にあっという間に解消されてしまった感がありますね。)

投資の偉人たちが繰り返し言っている、

「株価は、長期的には企業価値の精巧なメジャーであって、長期においては、本源的な価値(企業価値)に収束する」

という主旨の言葉の意味を、あらためてかみしめたいですね。

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2008年1月 1日 (火)

亜玖夢博士の経済入門

直接、このブログの主旨と関係があるわけでは必ずしもないのでご紹介しようかどうか迷ったのですが、個人的に非常に面白い本だと思いましたので、取り上げることしました。

橘玲氏の新作です。

氏は、小説の分野ではマネーロンダリング系の小説をいくつか書かれており、私はそれもたぶん全部読んだと思いますが、今回の本はそれらの以前の本ほど堅苦しくない、どちらかというとおもしろおかしいキャラで物語が構成されていて、かつ一つ一つの短編にそれぞれひとつの経済理論が割り当てられており、楽しく経済理論に触れることができる内容の小説になっています。

私はどちらかというと、おもしろおかしい短編小説として楽しんでしまいました。昔読んだ筒井康隆氏の小説をふと思い出してしまう場面もありました。

読み方によっては、経済理論の入門書としても、深遠なる哲学の世界の入り口を覗ける本でもあるかもしれません。コールドリーディングという、占いなどに利用されることもある心理トリック、詐欺手口の中にも使われるテクニックにもあっと言う間に明るくなってしまうかもしれません。

フィナンシャルフリーダムのためのヒントはたぶんありませんが、おもしろくて個人的にお勧めです。

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2007年12月28日 (金)

格差拡大は政治のせいか?

何だか唐突な題名ですが、ほんの数時間のうちに相反する意見を目にしましたので、テーマとして取り上げてみました。

今日の日経新聞の夕刊の十字路に、以下のような文章がありました。

『時の小泉政権が残した負の遺産は大きい。「格差」が顕在化し、収入が増加しない一方で、諸物価の上昇が続いている。』

他方、「定年後マネーは二極化する」(方波見寧氏著)という書籍のはしがきには以下のような文章がありました。ちょっと長いですが引用します。

『米国でも戦後の1950年代から60年代頃までは、かつての日本の「一億総中流社会」のような、国と企業の保護が手厚く、国民の7割近くが芝生の庭がある郊外の一軒家に住む、豊かな中流階級社会を作っていました。

それが、今日のような格差社会に変ぼうしたのは、米国の大企業の技術水準が日本やドイツの企業に追いつかれたことが原因で、大企業が、国際的な大競争を繰り広げる過程で生産性を上げるため、解雇や低賃金という効率化を行ったことに始まります。高賃金・高コストの先進国企業の技術水準が、低賃金・低コストの開発途上国企業の技術水準に追い付かれれば、両者の賃金・コストは、同じ水準に向けて調整されます。

その結果、かつては7割近くもいた豊かな中流階級は、転職と低賃金を余儀なくされ、大部分が下流社会へと落ち込んでいきました。こうして彼らの退職金と貯蓄が大きく落ち込んだ結果、年金制度が揺らぎ、2000年には、退職者の80%が金銭的に破綻しているという深刻な事態に至ったのです。これが米国における格差社会の進行プロセスです。

(中略)

一方日本でも、95年頃から一億総中流社会が崩れ始め、さらに05年頃から格差社会への突入がはっきりしてきました。その要因は、日本の大企業の技術水準が中国などのアジア諸国に追いつかれたことにあります。競争を繰り広げる過程で大企業において低賃金や解雇が見られる点では、20~30年前の米国のプロセスによく似ています。』

この文章は、日本における格差拡大は、政治のせいではないと主張しています。私は、この後者の書籍の主張に一票入れたいと思います。

格差拡大が日本の中の、閉じた問題ではないのならば、日本の中での徴税と再分配制度で対応しても、問題はなんら解決しません。進化する新興国群のモノやサービスにもびくともしない高付加価値を生み出す人と企業が、酷税によって地獄に一緒に引きずり込まれるのを逃れるために海外脱出して、あとはどうしようもなく疲弊した国が残るだけです。

国や国内企業は、新興国群が出せない高付加価値を生み出し、国際分業の一部をしっかり担える得意技を磨くことに必死にならなければならないでしょうし、個人も、日本企業だけではなく、日本人の将来を脅かしかねない新興国群その他の諸外国企業のエクスポージャーも合わせ持って、日本国の将来に対するヘッジポートフォリオを構築する必要があると思います。

諸物価が上昇していることも、全く同じ枠組みで理解できることは、当ブログをごらんになっているような方ならば、常識的な内容だと思います。

最近の政治の世界を見てみても、「格差拡大は悪」とばかりに、日本国民全般が他力本願に走っているように思えてなりません。上記の著書に指摘されるまでもなく、日本国民の一人一人が、複利を味方につける長期の国際分散投資等によって、自前で道を切り開く必要があると思います。

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2007年12月12日 (水)

Fed Rate Decision

さて、今夜(US時間11日午後)に、米国が金利を引き下げるかどうか、また引き下げ幅が25bpsか50bpsかが判明します。

どうなりますかね。早起きして確認しようと思います。

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2007年12月10日 (月)

地下水?

日本では、埋蔵金なるものが政治の世界で話題になっているようですが、中国、香港では何と地下水?だそうです。

http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2007&d=1210&f=column_1210_001.shtml

例によって真偽の程と程度はわかりませんが、以下のような記事群を参照すると、あながちまるっきり影響ないとはいいきれない気がします。

http://www.asahi.com/business/reuters/RTR200711160075.html

http://news.goo.ne.jp/article/reuters/business/JAPAN-289509.html

しかし、中国本土株式市場に投資(投機)するならともかく、香港市場中国株に投資するときも、中国本土のゆがんだ制度等による悪影響を気にしなければならないとは。このような地下水が吹き上がった高値で香港市場中国株をつかんでしまって、いきなりその地下水の流れを中国にせき止められ、あげくの果てに、直通車の無期延期とかされたら、目も当てられないですね。

個人的にはもう香港市場中国株も、中国本土株と同じく、投資不適格の扱いです。中国政府のやることを当てるゼロサムゲームに参加して、大切な資金をフッ飛ばしたくはありません。

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2007年10月 4日 (木)

インフレの芽?(その6)

さらに、目に付いた値上げ関連のニュースを挙げておきます。

<食品の値上げ続く・日水やプリマハムなど、原料高でコスト増>

http://www.nikkei.co.jp/news/main/20071002AT1D0108O01102007.html

<日本製粉、業務用小麦粉を値上げ・11月から>

http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20070926AT1J2600526092007.html

<コクヨS&T、紙製品15%値上げ・原料高転嫁>

http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20070925AT1D2507E25092007.html

<明星食品、即席めんを10%値上げ・原材料の価格高騰>

http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20070925AT1D2506125092007.html

値上げの原因は、ほんと、判で押したように同じですね。

ついでに、以下は今までなかなか値上げできずに、食品会社が苦しんでいたことがわかるニュースです。

<日清食<2897.T>売り気配、営業益18%減との報道>

http://jp.reuters.com/article/mostViewedNews/idJPnTK003118220071003

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2007年9月30日 (日)

本源的な価値を見据えること

今日の日経新聞の朝刊一面に「日本株出遅れ」という記事で、世界の主要市場で日本株の今年のパフォーマンスが20国中、19位であることを取り上げています。

http://www.nikkei.co.jp/news/main/20070930AT2D2900429092007.html

以前、日経新聞が7月に同様な比較記事を書いたときに、当ブログでそれを取り上げ、実は通貨を揃えれば日本のパフォーマンスは最下位であること、投資家の手取りのリターンを考えるときには、通貨を揃えて比較しないと全く意味がないことに触れました。

http://max999.cocolog-nifty.com/blog/2007/07/test.html

このポイントは、今回の比較記事でも生きています。

例えば、米国市場ETFで各国市場ETFのパフォーマンスの比較を年初来で行うと以下のようになり、今回も日本は圧倒的な最下位です。

http://finance.yahoo.com/charts#chart10:symbol=ewj;range=20070103,20070928;compare=fxi+ewy+ewh+ewz+inp+ews;charttype=line;crosshair=on;logscale=on;source=undefined

http://finance.yahoo.com/charts#chart23:symbol=ewj;range=20070103,20070928;compare=ewt+eza+ewg+ewa+ivv+ewc+ewn;charttype=line;crosshair=on;logscale=on;source=undefined

http://finance.yahoo.com/charts#chart36:symbol=ewj;range=20070103,20070928;compare=ewd+ewu+ewq+ewp+ewl+ewi;charttype=line;crosshair=on;logscale=on;source=undefined

(最初のグラフが、記事の1位~6位、二番目が記事の7位から13位、3番目が14位から20位の国のパフォーマンスを日本のそれと比べています。なお、この比較では中国本土株の代わりに、香港市場上場中国株であるFXIを用いています。)

今も、年初に目をつぶって今年の投資国を選べば、そのリターンは日本株よりはるかに良かったという状態は継続しているわけです。

これは、日経新聞が言うように、日本株が「出遅れ」なのでしょうか?

例えば、日本株出遅れの要因の1つとして囁かれている、郵政の日本株売り(そして、10月民営化後からの日本株買い期待)があります。

10年~30年といった長期投資、そしてバイアンドホールドの国際分散投資を指向している場合は、ある意見や情報が、その株式の本源的な価値にかかわる情報か、そうではなく市場のセンチメント(市場の割高割安)にかかる情報でしかないのかというのは、しっかりと見極める必要があると思います。

なぜなら、市場は時に割安に売り叩かれ、また割高に買い上げられたりしますが、超長期の継続保有においては、その市場のアップダウン要因は投資成果にはまったくといってよいほど影響を与えないからです。(このポイントは最近のJ.ボーグル氏の著書にも書かれていたようですね。)

超長期の運用においては、そのような市場のセンチメントの上げ下げ要因はきれいに消え、その国の市場のそれぞれの企業群が利益を上げたその能力に株式市場パフォーマンス結果は近似します。

100円しか価値のないりんごが1000円で取引されるようなバブル状態も、逆に10円でしか取引されない恐慌状態も、長続きはしないわけです。

そこで、今回は、長期投資家にとっての本源的な価値に着目する目的のために、USのisharesのETFサイトにいって、8月末のデータからUS市場の各国市場ETFのROEをざっくり計算してみました。ROEはおおまかに表現して、株主資本を毎年どれだけの率で回しているかという指標になります。例えば、ROEが20%で回っているのに、株式が-10%のリターンを示し続ければ、あっというまに株主資本が株価を超えてしまいますので、合理的な取引市場では、長期的にはそのような状態は継続できません。逆にいうと、長期的に見れば、その国の株式の実現するROEリターンは株式リターンの源泉となっているとも言えると思います。ROEがその国の株式群の本源的な価値を測る指標になっているものと考えられるわけです。

その計算結果は以下の通りでした。

香港上場中国株:18.3%

韓国:14.0%

香港:25.8%

シンガポール:19.0%

台湾:18.5%

南アフリカ:25.3%

ドイツ:14.4%

オーストラリア:23.0%

アメリカ:20.6%

カナダ:15.8%

オランダ:21.6%

スウェーデン:29.3%

英国:25.6%

フランス:14.5%

スペイン:25.0%

スイス:21.0%

イタリア:15.3%

日本:9.8%

(ブラジル株ETFはデータが無かったため、またインドはisharesがUS市場でインド株ETFを販売していないため、その計算結果を載せていません。)

日本のEWJのETFのROEだけが一桁の値で、あとの全ての国のETFのROEが軽く二桁(全ての国が14%以上)になっています。

本源的価値に着目すれば、もし、日本とその他各国の長期の株式市場の企業群の実力が、この足元のROEの計算結果通りの傾向であったとしたら、日本株の長期のパフォーマンスが対各国比で優れないのも、ある意味妥当な結果なのではないかと思います。

マーケットタイミングというゼロサムに賭ける投資家はともかく、そのゼロサムゲームに参加しない意志を貫こうとする長期投資家にとっては、本源的な価値に関係することと、関係しないことをきちんとより分けていく姿勢が、その投資目的を貫徹させるためには、重要なことだと思います。

個人的には、今の足元の日本の株式会社群の出力(ROE)が、不景気その他の要因で、実力を大きく下回った異常値を示しているとは思えません。

したがって、日経新聞の記述に対する上記分析からの当方意見は、「日本株は出遅れているのではなく、実力通りのパフォーマンスを、今年も各国対比で示しているにすぎない可能性が高い。」というものになります。

やっと、結論にたどり着きました。今後、郵政が日本株を狂ったように買い上げようとも、全ての株はいずれ本源的価値に収束するのですから、ゼロサムゲーム(実際はコスト分だけマイナスサムゲーム)に参加することを止めた長期投資家である当方は、今までと同じく、本源的な価値のあやしい日本株に自身の資産の多くを割り当てることはないと思います。

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2007年9月23日 (日)

インフレの芽?(その5)

値上げのニュースはひたすら続きます。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070921-00000113-yom-bus_all

その原因としては、石油関連と小麦等の農業品が元となっている場合が多いですね。(飼料高は肉類の値上げにもつながるでしょうし。)

新興国の発展⇒石油⇒農業品⇒肉類への波及といった値上げの流れは、そのストーリーがかなり明確なようにも思えますし。

うーん、やはりこれだけ明確だと、DBAあたりに投資しておけと執拗に言われているような気がします。石油関連株はすでにポートフォリオに十分ありますし。観念して、商品への投資へ踏み込んでしまうかもしれません。

この原因のはっきりとした物価値上げ傾向(しかも、ピンポイント)のヘッジには、DBAとDBE(特にエネルギー関連に既存エクスポージャーのあまりない方)のようなETFは確かにベストフィットだと思います。これは、本当に悩みます。さて、どうしますか。

この方面、さらに勉学に励んで決めたいと思います。

以下は、おまけです。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070922-00000056-jij-bus_all

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2007年9月20日 (木)

インフレの芽?(その4)

値上げのニュースは続きますね。目に付いた記事を挙げておきます。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070919-00000048-mai-bus_all

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070919-00000111-mai-bus_all

<「値上げ候補商品」全リスト>

http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/yw/yw07072901.htm

どうも、これはしっかりとした流れになりそうな気がしますね。正直、気になります。

この方面、さらにもっと勉強してみようかと思っています。

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2007年9月15日 (土)

同じ思い

国の年金制度について、木村剛氏が以下にご意見を書かれています。

http://kimuratakeshi.cocolog-nifty.com/blog/2007/09/post_bdb1.html

まさに、当方が延々と述べてきた主張と全く同じように思います。

国民に不必要にたかり続けようと、ナンセンスな制度をなおも維持することを企図する社会保険庁のために、さらに我々のお金をどぶに捨て続けるのは、本当にナンセンスきわまりないと思います。

昔の国の景気対策のように、無意味に穴を掘って、それを埋めるだけの仕事に、国民の税金をどぶに捨てるような行為を漫然と許し続ければ、ただでさえ、支える側の若者が少なく、支えられる側が異常に多い日本国の将来の国際競争力は地に落ち、国としてどんどん貧乏になり国が廃れていってしまうのではと考えます。

国民ひとりひとりが、この問題を考えて意見や考えを発信したり、話し合ったりする等、たとえひとりひとりのその力は小さくとも、できる行動を実行していくことにより、国の制度を良くすることにつながる影響力を発揮していく必要があるのではないでしょうか。

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2007年9月 9日 (日)

インフレの芽?(おまけ)

表題に関し、投資勉強小僧さんから、以下のコメントとご質問をいただきましたので、このエントリーでお答えしようと思います。

『数ヶ月前から拝読させていただいてます。「インフレの芽?」もとても興味深いです。さわかみ氏ははっきりと「これからインフレになるから、今は株を買うべし。」とレポートで断言調。

初心者質問で恐縮ですが、まだら模様でインフレとなると、物価連動国債ファンドはどのように捉えたらよろしいのでしょうか。分散候補の一つに「未来予想」というファンドもどうかと考えていたのですが・・。宜しくお願いします。』

物価連動国債は、庶民の必要生活物資の物価だけを捕らえることはできず、全体の物価しか捕らえられないと思いますので、このようなまだら模様のインフレをヘッジすることは残念ながらできないと思います。

また、日本国の発行する物価連動国債は、元本保証がない、すなわち、発行時よりも償還時のCPIが小さくなっていると、償還金が元本を割ってしまうという、他の先進各国のインフレ連動国債にはない、不利な特徴があります。

澤上氏の想定されているかもしれない、全体物価が明らかに上昇していくようなはっきりした将来インフレであれば、そんな心配をする必要はないと思いますが、現状のCPIはゼロ近辺を這っている状況だと思いますので、今のところはなかなか日本の物価連動国債ファンドは妙味が薄いのではと、個人的には感じます。

ただし、今起こっている物価値上げは、主に石油価格や資源、穀物など原材料価格の上昇が起因となっているように見えます。日本企業も売上減少につながりそうでずっと値上げができずにがまんしていたのが、とうとう耐えられずに次々と値上げに走り始めているように見えます。

もともとが、主に中国やその他の新興国の台頭によってこれら価格上昇がもたらされており、またこれからは、これら新興国は経済力の高まった新興消費国としても台頭してくるものと思います。このような背景を考えると、物価上昇の流れはこれからも止まらず、広範囲に広がり、加速していく可能性が十分あり得ると思います。

内外株式を少しでも含んだポートフォリオを構築し、長期に持続する、伝統的なインフレヘッジのための投資態度はやはり有効なのではないでしょうか。そのポートフォリオリスクが許容できなければ、言及されているような物価連動国債ファンドの買い時を、CPIの動向をウォッチし続けながら探り、明確な上昇トレンドを確認した後にエントリーするのがよいのではと思います。

残念ながら、現状の日本の物価連動国債ファンドは信託報酬も高く、販売手数料も結構かかり、また元本保証もない世界では特殊な国債に投資するビークルになっていますので、インフレデフレにかかわらず、一生もので保有し続けることのできるビークルにはなっていないと思います。このような状況では、ある程度タイミングビークルとして使用せざるを得ない商品だと思います。

為替リスクに十分なリスク許容度があれば、米国インフレ連動国債ETFであるTIPや、将来US市場で販売される予定の、米国除く世界インフレ連動国債ETFを持つのがよいと思います。これなら、一生ものでポートフォリオに組み込んでもよいのではと、個人的に考えています。

ただし、前者は楽天証券で既に取扱い中ですが、後者はまだUS市場でもデビューしていない代物ですので、日本の投資家が簡単にアクセス可能になるのはまだまだ先になると思います。

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2007年9月 8日 (土)

インフレの芽?(その3)

なんだか、一度目に入り始めると、物価上昇関連のニュースがどんどん知覚されてきます。

こんな一連の記事が見つかりました。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070907-00000013-mai-bus_all

<カップヌードルだけで終わらない… 材料高騰で広がる「食」値上げ>

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070906-00000932-san-bus_all

<焼酎値上げ相次ぐ 穀物の世界的な高騰背景に>

http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/business/manufacturer/70580/

<森永乳業、スキムミルク来月値上げ>

http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/business/other/57993/

<チーズ値上げ相次ぐ 原料価格、世界的高騰で>

http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/business/manufacturer/72399/

<家計痛撃!今後も続く食料品などの値上げ>

http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/business/retail/75468/

<原油高発端“ドミノ値上げ” 趣味に生活品…消費者悲鳴>

http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/business/manufacturer/80025/

<原油高で?和菓子値上がり 県内業界、砂糖の精製に影響で>

http://www.hokkoku.co.jp/_today/H20060513003.htm

<そばが パスタが パンが ケーキが・・・小麦高騰 家計に影>

http://www.okinawatimes.co.jp/day/200709051700_01.html

こんなにも、値上げ関連のニュースがあるのに、コアCPIは足元下落というニュースが以下の記事です。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070831-00000601-reu-bus_all

我々は、これらの一連の情報をどう解釈したらよいのでしょうか?

その解となるかもしれないレポートを見つけました。以下をご覧ください。

http://www.dai-ichi-life.co.jp/news/pdf/nr07_28.pdf

このレポートの分析が正しければ、物価値上げはまだら模様で、必要生活物資等はインフレで、ぜいたく品はデフレの二極化が起こっているようです。このレポートは本当に勉強になりました。

ご参考まで。

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2007年9月 7日 (金)

為替の効率市場仮説

以下は、為替の効率市場仮説というべきか、無裁定原理というべきかよくわかりませんが、いかにも学者チックな、現実には必ずしも成立していない理論世界の論理に対して、どうも整合的に見えない現実の為替の現象について、当方がある掲示板でコメントしたものです。

本来ならば、このブログで書こうと思っていた内容ですが、たまたまある掲示板で議論されていたので、長々と書き込んでしまいました。もともとはDBVというETF(高金利通貨買い低金利通貨売り戦略)が、なぜ市場で長期的に利益が出続けるのか?、理論的には2通貨間の金利差は為替変動で相殺されて、2通貨のリターン期待値は同じになるはずなのに、そうならないのは何故なのかという疑問に対しての仮説提示をしたコメントになっています。

様々な書籍でも、この現象についての記述があり、高金利通貨が弱くなるはずが、過去の統計上では、逆に高金利通貨が強くなっているという長期の統計結果は、確か複数の書籍で記述されていたように記憶しています。

しかしながら、当方が以下で触れるような視点、すなわち、すべからく金融取引ではリスクの交換とそれに見合うと市場が考えるリスクプレミアムのやりとりがなされているのに、為替取引でそれがないというのはいかにも不自然であるように思える点、すなわち為替取引でもリスク交換とリスクプレミアム支払いのやり取りは存在しているのではないかという主張は、不勉強かもしれませんが、今までどこでも見つけたことがありません。

実際に、公社債市場では、デフォルトリスクの超長期の実際損失コスト統計結果と、そのデフォルトリスクテイクに伴いリスクテイカーが得る信用リスクスプレッドには、確か5倍から10倍程度の開きがあったと記憶しています。この世の中は、リスクアバースな世の中になっており、リスクを回避したければ、想定されるリスクがもたらす想定コスト期待値の5~10倍のリスクプレミアムをリスクテイカーに支払うことなしには、信用リスクを回避することができないのがこの世の中です。だからこそ、公社債にしろ、株式にしろ伝統的な資産のリスクを長期的にテイクし続ける者は、圧倒的な高確率で多額の無リスク資産超過リターンを手にすることになります。

為替取引においてのみ、そのようなリスクの移転とリスクプレミアムのやりとりがなく、学者が考えるような理想世界の取引になっているというのは、まことに不自然きわまりないと思うのです。

それでは、以下に掲示板に記した当方コメントを転載します。

//(以下転載)----------------------------------------------

以下はただの妄想、たわごとの類です。

もし、世界の基軸通貨(例えばアメリカUSD)と、世界のどこかの僻地の国で毎年財政は大赤字で、いつ国が革命や変乱等で消滅するかわからない状態で、かつ流通性が著しく劣っている通貨を取引するとしたらどうでしょう。

もしかしたら、USDを売って後者の国の通貨を買ってしまったら、明日デフォルトして、その通貨は紙切れになってしまうかもしれません。

この取引で、信用度の著しく低い通貨を売ってUSDを買う側と、USDを売って信用度の著しく低い国の通貨を買う側のリスクが同じとはとても思えません。

後者の人すなわち、世界で一番安全かもしれない通貨をわざわざ手放して、リスク満載の通貨を保有しなければならなくなる側は、より高いリスクを負う状態になる取引をすることに対して、その取引中で十分な見返りを求めたくなるのではないでしょうか?

すなわち、
  高金利通貨金利-低金利通貨金利≒将来為替変動期待値
ではなく、
  高金利通貨金利-低金利通貨金利≒将来為替変動期待値+(取引中のリスク大取引サイドのリスクプレミアム)

が成立しているのではないでしょうか。

すなわち、高金利通貨は一般に高リスク通貨であることが多く、より高いリスクのある通貨を長い間持つことの見返りが、取引中にリスクプレミアムとして内在されており、高金利通貨買い低金利通貨売りポジションを長い間維持すると、このリスクプレミアムが実現して、利益が発生するのではないかと疑います。

これは、株式を売る人がその株式を買い取る人に対し、確率的に将来、その株式が無リスクリターン超過スプレッドを実現させるであろう安い価格で売り渡さざるを得ないことと似ています。リスク満載の通貨からとてつもなく安全な通貨に乗り換えるには、相手側にその安全に見合った安全料を払う必要が発生するのではないでしょうか。

コーポレートボ