iPad2のときも、日本での発売日に購入しましたが、今回も世界での発売初日である昨日、さっそく、New iPadを購入してきました。今回も、初日に買えなければまた数週間待ちだろうと思っていましたので、4Gバージョンの予約開始日にプランを確認することもなく予約してしまいました。今回は4Gバージョンだったので、お金を払って終わりというわけにはいかず、だいぶ時間がかかってしまいましたが、無事購入できました。
公式販売開始前の記事等の記述に違わず、非常に精細なレティナディスプレーは感動もので、今回のiPadはじっくり新聞やHP記事等を読むのにやはり最適と感じました。今は、電車のグリーン席等で長時間過ごす機会が日常的にかなりあるので、これからはそういった時間がほんと楽しみです。
ディスプレーの表現力が前バージョンと段違いなので、旧iPadはランドスケープモード(横置き)で固定して使うことが多かったのですが、新iPadは使い始めてすぐにポートレートモード(縦置き)で固定して使うようになりました。要は、文字が小さくてもくっきり見えるので、大きく拡大する必要がなく、一画面にたくさんの行を表示することができて前より捗るようになったのです。
今となっては会社の会議にまで登場するiPadですが、そのような仕事のときにいつも感じるのが、「画面がもっと大きければいいのに」というものでしたが、これも新iPadになれば感じ方が変わるかもしれません。精細表示により一画面により多くの情報が表示できれば、端末をもっと大きくする必要を感じなくなると思います。拡大しなくても、スクロールしなくても、資料内容の確認が簡単にできるようになりますから。
1点残念なのが、Siriが今回のNew iPadには実装されず、実装されたのが音声入力部分だけだったところです。ただ、今のところ、日本語のSiri自体がレストランやアミューズメントプレイス等の旅行時に必須の部分への対応がなされていないので、まだ日本語部分の使い勝手が整備されているとは言えず、iPad対応がなされてもまだフルに使える状態ではありません。このポイントは、将来の楽しみにとっておきましょう。
それでも、将来予定している海外旅行には、この新iPadを連れていく予定です。たぶん、旅を100%満喫するのにフルに活躍してくれるものと期待しています。
例によって、購入直後の休日である今は新iPadは家族に取られ、なかなか自身でとことん使うことができない状況です。なので、今日は電気屋に行って、ポートレートモードで使うのに適したスタンドを物色してきました。私が今日行った店では、もう新iPadは売り切れていて、予約受付に移行しているようでした。アップルのオンラインストアのインターネット注文でも、もう世界的に2~3週間待ちになっているようですから、前回のときと同じく、しばらくは品薄の状況が続きそうです。
今回の新iPad発表のときも、前回のiPhone4Sのときに、「5ではなく4とほとんど変わらずディスプレイも大きくならずただ性能がアップしただけ」と酷評した一部マスコミと同じく、「革新的要素が無い」等と酷評する一部マスコミが今回も日米マスコミに現れましたが、ほんと何度こっぴどく曲がれば気が済むのか、そのはずしっぷりがあまりにも毎回見事すぎて驚きます。
たぶん、仕事関係等で、iPad万歳のスタンスには決して立てない事情があるのでしょう。何度も同じミスをしても、その見立ての悪さを改善する策を講じる様子もなさそうで、これらの記事の書き手はおそらくはもっとずっと重要な何かを背負った人たちに違いありません。
一消費者であれば、商品のカスタマーエクスペリエンスが優れていれば、何の制約もなく、日々が便利に快適にまたより楽しくなることを喜べます。そしてそういう商品を生み出す会社がより発展していき、利益も挙げていくだろうし、また株価が非常に割安で将来、利益を株主配当や自社株買いで株主還元するだろうことが見えていれば、市場でスペキュレーションをしなくても、株を持っているだけで報われていくことになりますから、その株はおそらくは下がるよりは上がる可能性が圧倒的に高いだろうことも簡単にわかります。
どうも、最近の記事を見ると、様々なファンドが今アップル株を買っているとか。その理由が、買わないとベンチマークに負けるからとか運用成果が劣るからという理由だそうで。今やこの会社の時価総額が世界一になってしまってますので、ファンドが裏目を引いたときの対市場比の負のインパクトは大きそうです。
職業投資家は何かと不自由ですね。恐ろしく割安な時は、配当してないので買えないとか、株価が上がったら、逆に有無を言わさず買わないといけないとか。
週末のUSの日本時間の夜中のニュースで、ある有名なUSのポッドキャストで、Appleの商品を製造する台湾の会社の中国工場での労働環境を報じた1月の放送に少なからずでっち上げがあったようで、USでは各ニュース記事で取り上げられています。有名な新聞社もこのポッドキャストの内容を引用したApple叩き記事を書いていて、その記事がこの出来事の後、削除されたとか。
しかしながら、日本では私が知る範囲ではまだ全くどこでも報道されていません。経験上、このパターン、非常に多いように思います。月~木曜日に発生した出来事であれば、比較的早くに翻訳記事が出回るので、せいぜい半日遅れ程度ですが、週末に起こった世界の出来事は、狭い日本の新聞記事に載らないものは得てして翌週のウィークデーにならないと翻訳記事にならず、英語で情報を得ていないとこのパターンのときは情報取得の遅れが激しくなります。
モトローラやサムソンの標準特許によるアップル商品差し止め請求と、これら企業群の独禁法違反のEU等調査開始も、上のアップル商品の中国工場の労働環境を問題として取り上げる動きも、根っこに同じ要因が存在していると私は見ています。両方とも、マーケティング的に新しい市場を作った先発企業の独り勝ち状況を何とかしようという無理筋の動きに見えます。
当然のことながら、先発企業が新機軸の商品を出した時には、「こんなの売れない」と嘲笑し、まんまと巨大な市場を創造されて、模倣商品を出さなければやっていけない状況になったときには時すでに遅しで、後発会社は模倣商品では利益を出すことすら困難な状況に陥っているのが、マーケティング的には定番の話です。当然のことながら、後発会社は先発の模倣ですから、先発会社の新市場創造の基になったアイディアに関連した、先発企業に対して対抗できる特許などあるはずもなく、上記の会社群は誰に対しても公平にライセンスすることを自ら宣言して標準として業界に採用された標準特許を使って、先発企業の独走を止めようという暴挙に走っています。これが、EUをはじめとする当局から独禁法違反の罪で罰せられるだろうことは火を見るより明らかで、こんな愚かなことをやらなければならなくなるほど、後発企業は追い詰められてしまうということだと思います。
アップル商品の中国工場に関する最近のマスコミ関係の動きも、少なからぬでっち上げをちりばめるというリスクを冒した上で、センセーショナルにぶちあげてこの会社を叩く必要がマスコミにはあったのですから、そこにはそう行動せざるを得ない背景としての理由があると考えるのが自然です。間違いなくマーケティング上での独り勝ち先発企業に対して対抗できる真っ当な手段が後発にはたいてい見つからないのですから、またそれでは飯のタネに困る人たちもあちこちに多いのですから、上記の後発の特許分野での無理やりな行動と全く同じく、無理やりにでも、先発企業を叩く方法やネタを見つけようとなるのが自然です。
この手のマスコミの動きに乗せられて消費者運動をやってしまう一部消費者は、純朴なのかわかってやっているのかわかりませんが、これらのマスコミの動きや主張に合理性が無いのはよく考えれば明らかですから、純朴なのであれば思慮が足りず、意図的ならば偽善といわれても仕方がないと個人的に思います。
当方は、このマーケットを完全にマーケティング視線で見ているので、余計、そう思えるのかもしれませんが、これらの複数の出来事を、先発企業があふれるほどの後発企業群に囲まれてなお、独り勝ちを強めていく典型的なマーケティング現象の中で必然的に発生してくる現象として見ています。
今回は特に取りとめのない話になりましたが、しかし、良い時代に生まれたものです。次のイノベーションのジレンマは、どこでどんな形で起こるのかわかりませんが、今はこのイノベーションが起こしてくれる圧倒的な楽しさを、思う存分享受したいと思います(マーケティング関連事象も含めて)。S.ジョブス氏にあらためて感謝です。
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